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学生と面談して意思確認するのは誰の仕事なのか?【いつか季節が廻ったら #17】

 年下彼に心の内を話してみた日、時を同じくして、年下彼、学科長、学科の先生1名、事務局担当者そして、私の5名で面談をした。年下彼に退学の意思を確認するためだった。

一同が介した会議室。開口一番、学科長は事務局担当者に言った。
 
「これは私の仕事なのですか?私の仕事ならば、どこかにマニュアルなどがあって記載されていたりするのですか?」
 

私の、仕事。

 
こういう状況になった学生に対して面談するのは、自分の仕事なのか、と聞いたのだ。
 
二つ季節をさかのぼったころ、私は困りに困って学科の先生にどうしたらいいか聞きに行き、それは学科長の仕事かなと複数の口からきいた。過去学科長を経験した先生からもそうアドバイスを受けた。そのため、学科長に相談したのだった。
 
・・・何を言うのか、あろうことか、学生の前で。
 
学科長に年下彼への面談をお願いしても、肝心なことは聞き出さない。面談の結果も、あまりにも何も言ってこないので聞きに行ったら「あ、今忙しいからあとで。」と言ったっきりだった。

年下彼にも、ゼミの先生を変更すると告げておきながら、その結果を今もって報告していない。
年下彼から事務局に提出された退学届けについても、私が学科長から知らされたのは、提出されてから1週間も経っていた。
 
常にのらりくらりとされ、まともに取り合ってくれなかった。今日を迎えるにあたり、関係者で数回話をした。そのころには、言い訳としか思えない発言しかしなくなっていた。
 
「学科長先生以外、誰の仕事だと言うのですか?・・・なぜ、今、しかも学生の前でそんなことを聞くことができるのですか!?」

「そんなことが気になるならば、学生を前にしてではなく、事前に学科長が事務局に問い合わせておくべきことじゃないですか?」
言った。
 
「いや、私は自分の仕事とは思っておらず、僭越ながらこれをしているのであって・・・。何か事務局にマニュアルのようなものはないのですか?」
「過去、学科ではどのように対応されてきたのでしょうか?」
 
「私が学科長のときは、やはり私が対応しましたし、ほかの場合もこれまで、学生の対応は学科長がしてきていますね・・・。」同席した先生はいう。
 
心が叫ぶというのは、こういうことなのだと思った。
 
「私は、こんな状況になってしまっても、自分のゼミ生には何とか修了してほしいと思っている。さっきも彼とは事務局の方も交えて長い時間話をしたけれど、もう一度考えてほしい、そして今までのことも話しました。」
 
「それなのに学科長は、いったいなんなんですか。面談をしても報告もしない。」

「私、何度か聞きに行きましたよね。「どうなりましたか?」と。そうしたら、毎回のらりくらり、「忙しい」と言って取り合わなかった。そうじゃないですか。」
 
「ゼミの先生を変えると、学生に宣言しておいて、その結果も今もって、学生に直接伝えてないですよね?」

「この間、学生に会ったので「面談で何話したの?、学科長は私には全く報告してくれないのよ」と言ったら「何も話してない」と言ってましたよ。何の面談をしたのですか?」
 
「学科長に私が初めて相談に行ったのは、春でしたよ。なぜ今に至るまで、真剣に対応せず、挙句の果てに「これは私の仕事なんですか?」とは、何なんですか。」
 
出来ないなら、最初からできないと言ってくれればいい。人には得手不得手があるからだ。それを咎めはしない。別の方法を一緒に考えてくれればよいのだから。

それを「自分が引き取る」と言って対応せず、この期に及んで何を考えているのだ・・・。

わんわん泣いた。
その部屋に誰がいても関係なかった。




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