移動時間をどう活用するか(1)
北の大地の入場券86駅全部行ってみたシリーズ。
5本目のトピックは「移動時間をどう活用するか」です。
こちらでは平常時の状況について、自分の考え方を述べます。
今回の「北の大地の入場券を求めて」でもそうなのですが、
旅というのは移動時間がつきもの。
(どこでもドアが普及すると身も蓋もなくなる話ですが)
とにかく「早く」「安く」「おいしい」旅を求めがちなところで、
自分は自分なりにその時間の活用法を模索してきました。
この視点は時と場所、時期に応じて生き物の如く変化し続けているので
ここでは2020年モデルとしてお楽しみいただければ幸いです。
それでは、本題。
今回は「予定通り旅ができる」前提での話となります。
旅程を組む以上、移動時間が発生するのは冒頭で述べたとおり。
とりわけ公共交通機関を用いれば、おおよその所要時間は当然わかります。
ひとわたり旅程が固まると、次にその旅程内で何をするかを仕分けします。
仕分けするとは、
・“確実に”実現させること
・“余裕があれば”実現させること
・“可能であれば”実現させること
・実現できれば嬉しいこと
・いつでもいいけど今回ならできること
という感じで旅の目的に優先順位をつけることとなります。
これを今回の「北の大地の入場券を求めて」にあてはめると、
・“確実に”実現させること
→北の大地の入場券を買い求めること
・“余裕があれば”実現させること
→出先でこそ手に入る食材を楽しむこと
→現地で入手できる旅のパンフ・リーフを集めること
・“可能であれば”実現させること
→旅先の風景や雰囲気を味わえる写真を撮ること
(いつもそうですが、自分が撮る写真はスナップレベルのものです)
・実現できれば嬉しいこと
→珍しい列車に出会えること(あわよくば乗れること)
→特別なイベントに邂逅すること
・いつでもいいけど今回ならできること
→じっくり腰を据えて本を読んだり動画を楽しむこと
→たまっている宿題(調べごとや教材作成)を片付ける ※無期限もの多数
→とことん非日常を味わう(笑)
と、こんな感じになるでしょうか。
そしてこれらについて、かかる時間をもとに割り振っていきます。
入場券の購入は早ければ数分で終わりますが、
先客がいたり係員が席を離れていたりすると数分では済みません。
また大きな駅や、のりば(駅の出入り口)と窓口が離れていると
その分だけ時間もかかります。
車で移動する場合は駐車場所の確保や駅に出入りする際の
交通事情(一方通行の指示や信号の多寡など)も勘案します。
これらを総合すると、おおむね1か所あたり10分を
確保するようにしていました。
もちろん早く済めば残りは余裕時分となるわけですね。
次に想定できるのは買物や情報収集の時間。
買うものが決まっていれば、そこに一目散が自分のセオリー。
逆に消費が目的であれば、どのようなものがあるのかを
探し求めながらあれこれ探索するのが楽しみでもあります。
5分ほどしか確保できないのであれば、その範囲で探しますし
20分ほどあるのであれば、店員さんなどと二言三言会話を
交わすこともあります。
(2018年9月以降のご当地入場券収集旅ではこれが増えました)
そしてあとは「一瞬で勝負が付くもの」と
「ある程度の時間を必要とするもの」が残ります。
一瞬で勝負が付くものは旅の途上の場合、タイミングが予想できるものと
ホント偶然の一瞬で決まるものがあります。
前者の代表例は「絶景スポットを眺める」、
後者の代表例は「野生動物の生態観測」がそれになるかと思います。
例えば富士山や太平洋、車両基地や街の看板は基本的に逃げませんから(笑)
それがどこで見えるかを知っていれば狙いうちすることが可能です。
空路であれば雲が多いか少ないか、列車であれば雨が降っているかどうか、
そのあたりが運不運の分かれ目であるかと思います。
自分の場合、何度もそこを通る場合はあえてその度写真に収めて、
旅の記録の一助としている場所もあります。
一方で「ある程度の時間を必要とするもの」は仕事と同じようなもので、
所要時間が想定できるものと、そうでないものがあります。
前者は「動画を視る」や「本を読む」、後者は「資料を作成する」や
「パズルを解く」といったものがあてはまるかと思います。
自分の場合、これを適宜旅程に組み込んでいき、
必要に応じて持ち物としてカバンに詰め込んでいくことになります。
昨今のデジタル環境の進化はホントありがたいもので、
5年ほど前は「動画=DVD」だったものが現在は「動画=配信」となり
「資料=紙・冊子」だったものが「資料=パワポ・pdf」になることで
持ち運びする“現物”が本当に少なくなりました。
実際に、参照する資料が数ページで収まるものであれば
あらかじめpdf化してPCやSDカードに収納することも多くなりました。
ただ、一方で「紙でないと不便」な場面も結構多いです。
当然ながらデジタルデータは電気がないと使えません。
web環境が整備されていないと配信やクラウドも使えません。
そして、改めて知りたい情報が発生しても獲得できないことも多々。
そこで自分の場合はその資料特性に応じて、pdf化するものと
両面縮小コピーして持ち歩くもの、冊子のまま携帯するものに分けます。
時刻表(現行の)はその意味で冊子のまま持ち歩くものの代表となります。
ただし、旅程が1通りで他の選択肢がない場合はコピーを用意して
荷物の小容量化につなぐこともあります。
(これが可能である理由は別項で述べます)
あとはそれにかかる時間ですが、一般に動画は長いものだと
2時間から3時間はかかるものとなります。
したがって新幹線の移動の場合は、その列車に何時間乗るかで
どの作品を視るかを決めています。
ひどいときには「何を視るか」を決めて列車を選ぶこともあります。
例えば東海道新幹線の場合、3時間ちょっとかかる動画を視たいときは
迷わず「こだま」を選んでいます。
東京ー新大阪間4時間弱というのが本当に絶妙なのです。
書籍の場合はそのページ数や内容によって、「一気に読みたいもの」と
「細切れで読んでもいいもの」に分かれます。
前者は飛行機の機内や高速バスの車内で、後者は通勤電車や乗り換えが
何度か発生する移動の途上のものとして選ぶことが多いです。
そしてこれらは往路で4~5冊持っていったとしても、
旅先で洗濯物などとまとめて読み終えたものを自宅に返送することで
カバンを軽量化することが可能となります。
そうか、こん平さんの「まだ若干の余裕があります!」は
こうやって生み出されていたのですね(笑)
今回の「北の大地の入場券を求めて」の旅では1回目から3回目は
レンタカーでの移動だったため、移動時間で何をするかはほとんど
「運転」に集約されていました。
したがって往復の空路で何をするかに集約されていたので、
2回目の往路だけは窓側を確保して機外の風景を楽しむこととして、
それ以外は読書の時間にしました。
どういうことかというと、1・3回目はピーチを利用したため
窓側は料金が少しばかり高くつき、帰路は早く降りたいために
前方の通路側を確保する戦略をとっており、2回目の帰路は
夜間のフライトとなるため読書灯でも楽しめるような
字が大きめで写真を楽しめるタイプの本を選んでいます。
4回目の場合は列車での移動時間が大量にあることから、
(全行程で30時間以上ありますので)たくさんのネタを仕込みました。
消化したのは、読んだ本6冊、完成した教材4つ、進捗した宿題7つ。
宿題の中には今回書いている、この旅のネタの整理も入っています。
撮った写真の整理とか、テキストベースの作成とかいろいろあります。
ここだけの話、2週間後に迫っていた中間考査も作成していました。
案外、やることはたくさんあるものなのです。
ただ、結局先延ばしにした宿題もいくつかありました。
それでも時間を持てあます場合はどうするか?
自分の場合は、優先順位の低いネタを1つ余計に持っていくか
パズル(最近は数独をストックしている)を数枚印刷しておく。
もしくは潔く、うとうとする……になりそうですね。
いろいろ書きましたが、予定通りの旅だけでこれだけ出てきました。
では予定通りにいかない旅だとどうするか?
それはまた別の機会に(2)として投稿しますね。
移動時間をどう活用するか(2)はここから
それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。