空が高くなり、風が肌寒く、日差しは心地よい
秋だ。短い秋だ。もうすぐ山が黄色になり、そして枯れる。日差しが鋭く背中にあたり、暖められる。
酒とSSRIはやはり相性が悪い。一昨日つい酒を飲んで、そのまま薬を入れて寝たが、翌日も眠りから抜け出すことはできなかった。
なんとも気分の悪い。やはり酒というのはよろしくない。一時の事の為に、死ぬほど努力して作り出したリズムを乱してしまう。
それで日向ぼっこしながら昼寝していた。午後の眠りは浅い。夢をみる。ながい夢を。
族長が叫んでいる。みんなが笑っている。
戦車が走っている。
山岳路の北の細い(?)道を何両ものTogⅡが走っていく。思い思いの塗装をしたTogⅡが時にぶつかり合いながら、ゆっくり走っている。
TogⅡレースだ。
ウンバボの最高峰と呼ばれる戦車競技である。毎年どっかで行われるレースであり、1位には賞金もたくさん出る。
ポイントごとには自走砲による攻撃も発生し、酷いときは戦車が大破して心臓発作を起こし、死者が出ることもある。
山岳路の橋では、激戦がある。細い橋では二両が並んで走るのが限界だ。上手く操縦しないと橋から落ちて破壊され、心臓発作を起こして死者が出る。
時と場合によっては、戦車同士に挟まれてもみくちゃになり、心臓発作を起こして死ぬこともある。
過酷なレースなのだ。
現在はあまりの過酷さから、ルールが一部変更して行われることもあるが、2年くらい前までは死人が出るのは当たり前であった。
ある人は、操縦をミスって谷に落下し、TogⅡが発作を起こして死者が出て、心臓が破壊された。
まごやん氏はレースに1000ドルかけたところ、大負けして腎臓を1個失った。
私はこのレースがあまり得意な方ではない。というのも自走砲は先頭集団を攻撃するのだが、大抵私は先頭集団にいるので撃たれやすく、すぐ死んでしまうのだ。
幸い玉虫なので衝撃を受けても問題なく暮らしている。
この他に同じコースを利用した1Cレースも行われるが、こちらは余りにも大人気なので割愛する。
次回の開催はウンバボ歴4767年の初雪が降る日と予定されている。
おそらく部族外からの参加申し込みも受け付けるので、興味がある方は玉虫まで相談してほしい。もちろんTogⅡは必須だ。