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山々青々として
空の色がなぜ青いのか?という問いへの答えは難しい。私は今でも完全に理解できない。
山がなぜ青いのか?という問いへの答えは、中学校の美術の先生が教えてくれた。「遠くのものほど青く見える。木が青いのは、光が澄んでいるからだ」と。
この季節、吉備の山々も平野部から見ると青く見える。岡山平野の少し西側にあるのが中山であり、平野部に独立している。この山は古くから神体とされ、山頂には四道将軍の1人である吉備津彦命の陵墓がある。
ウンバボの四道将軍、つまり神代の副司令官格の1人のうち、生き残った2人、きりしま氏とまごやん氏である。このうちきりしま氏は既に紹介したのでまごやん氏に触れねばなるまい。
まごやん氏はウンバボの最初の副司令官であり、最も古くからの部族である。族長からの信頼が厚く、先のCWEでは全7軍の総司令官を務めた。
親しみやすくフレンドリーで、どんな人にも平等に接するので、皆から好かれている。
しかしながら性格は臆病で生真面目であり、勝負時に決定力に欠けるため、「ウンバボの劉禅」との異名を持つ。
TOGⅡで前線からの退却中に転覆した事件は今でも語り継がれる。あの時前線から退かずに突撃していれば後々の語り草になったのに。
私は彼に忠告したことがある。
「部族という狂気の中で、一人正気を保ち続けているのは、それは真の狂気なのだ」と。
彼はウンバボの副司令官で居られるのは、裏切りを許さない部族ならではの人選である。
副司令官というのは次の族長に最も近い存在である。もし副司令官が反旗を翻せば、なびく者も多いだろう。
しかしウンバボの副司令官の多くは、族長に忠誠を誓う、族長に近しい者ばかりだ。
つまり反逆者が出るのを防ぐための人選なのだ。
まごやん氏に至っては生来の臆病から、なおさら反逆の意志を持ちにくい。彼が副司令官であるのは必然的なことだ。
まごやん氏の忠誠心のエピソードとしてこんな話を聞いた。
ある時、他のクランから来た者が、族長に斡旋してもらうべくまごやん氏に謁見を申し入れた。
その者がまごやん氏に言った。
「もし私に戦闘士官の位をくれるのなら、元居たクランから20人引き抜いてきます!」と。
ところがまごやん氏は静かに頷いて、「この者の首を斬れ」と命じた。
周りの者は動揺して、まごやん氏を止めようとした。まごやん氏は大声で言った。
「他のクランの祿を食みながら、そのクランを潰そうとするのは不忠なり。またそのクランに恩を受けて、そのクランに反旗を翻すは不義なり。私にはこの世の全ての善と悪が見透せる。そなたの隠し持った企みもな!!!よもや戦闘士官になって部族を打ち倒そうとするとは!!!衛兵!早くこいつを捕らえるのだ!!!」
まごやん氏の怒りを買ったその者は、鋸で身体を八つ裂きにされたという。
ウンバボの四道将軍の最も長男がまごやん氏であることは、もう納得いただけたと思う。
少し長くなったので、今日は戦車の紹介はしない。許してほしいが、彼ほどの男と対比できる戦車が、WoTには存在しえないだろう。
明日も副司令官について触れていこうと思う。
それでは
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