風よ、風よ
雨が上がって晴れ間が見えると、気分も上がっていく。散歩にでも出かけるか。
少し歩くと川原に着き、草むらが広がっている。
とても暑い。ひと休みするか。
ごろんと草むらに寝転ぶ。ガキんちょの頃はこうやって昼寝したもんだ。
遠くの線路を電車が走り、土手の上を自転車が駆けていく。
ふと風が巻き起こり、草を揺らした。夏の風ほど涼しいものはない。
私は風の行く先が気になり始めた。
風はどこから起こり、どこへ向かっていくのか。
風の声を聞くときは、目を閉じ感覚を研ぎ澄ませて、瞑想する。
......
30里先の川上から起こった風は、木々を揺らし山を越えながら草むらを吹き抜けていく。
私が気づいた時に、私は風になっていた。
風は雲を流し、川を越えて、林のなかを駆け抜けていく。
林の終わりに一本の大きな松の木があり、その下に小さな家が建っている。
その家から、老母のすすり泣く声が聞こえてくる。
私はいたたまれなくなり、その家に行き、尋ねた。
「老母よ、老母よ。なぜ泣いているのか。」
老母は静かに答えた。
「風よ、夫を戦闘でなくしました。」
私はさらに聞いた。
「老母よ、老父はどのように亡くなったのか。」
老母は静かに語りだした。
「夫は軽戦車乗りでした。あの日もそうだった。鉱山に出掛けた日でした。夫はB-C-12tに乗っていました。その日のチームメイトに3人小隊がおり、全員defenderに乗っていました。名前はそれぞれ「おうか」「はっちーびー」「たまむし」でした。3人は「力こそパワーだ!」とイキり散らし、突撃して1発ずつ撃って死にました。そして夫は、丘の上を走っていて駆逐に撃たれて死んだのです。」
私はただ黙って俯くしかなかった。
defender(object252U)はTier8重戦車の中で最も攻撃力と装甲に優れている。弱点はキューポラと車体下部と、砲搭正面の2つの穴であり、豚飯などで防御されると殆ど無敵である。
単発も440とかなり高めで、貫通力もまずまずあるので重戦車の相手は困らない。
実装された当初各国の首脳は驚き、皆ほしがった。
しかし、いくら強いからといって、突撃して敵を打ち倒すほどの力はない。この戦車の強みは豚飯からの反撃であり、特攻しても駆逐戦車に撃たれて終わりである。
252uの方は再販かかってるので、みんな買おうね。
そして、最強重戦車の名に恥じないよう、生きようね。
今日は通院なので帰りが遅いが配信はするのでよろしく。それでは