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軍師、火を用いる

ウンバボ族は大きな村に皆で住んでいる。いわゆるウンバボ村である。もちろん郊外に住むものも多いのだが、基本的には集団生活を送っている。

色とりどりの山々と豊かな平原、そして綺麗な川。大自然の中から少しずつ「与え」をもらって暮らしている。

8月初め、宮中に参内する私に伝令が飛び込んできた。
「北東のGNZ将軍が6万の騎兵を率いて関門を破り、ウンバボ村に向けて進軍中である。」

すぐさま御前会議となった。

私は述べた。
「GNZ将軍は騎兵しか率いていない。思いますに、主目的は村の襲撃・略奪であり、占領ではない。すぐに村から民と食料を避難させて、村を焼き払いましょう。敵は食料不足に陥り、壊滅するでしょう。その時にウンバボ歩兵隊を展開して、残敵掃討すれば、我々の勝利です。」

「いつものゲリラ戦ですね」とまいる氏が同調した。

しかし末席のみょんだぜ氏が細々と
「いや、ちょっと...」と声を上げた。

みょんだぜ氏はウンバボの作戦担当士官で、武人としての勇気にかけるが、マップの把握能力や立ち回りなどは誰よりも勝る。先日のCWEでは多くの戦闘で勝ったことから常勝将軍であると言われる。ウンバボのタクティクスは彼の脳から絞り出されたものだ。

まごやん氏が「どうしたみょんだぜ、何か作戦があるのか。」と声をかけた。

みょんだぜ氏は話し始めた。
「村の北東方面は草むらの広がる平原地帯です。敵は間違いなく平原を進んできます。確かに騎兵に対して平野部で対抗するのは難しい。ですから、私に3000の騎兵と3000の弩弓隊を預けてください。」

「この6000の兵士の鎧を全て外し、弩弓隊を騎兵に相乗りさせます。草むらにはあらかじめ油を撒いておきます。GNZが通りかかったとき、騎馬で襲撃して一斉に火矢を放ち、敵を焼き尽くすのです。」

すると今まで黙っていた族長が
「じゃあ、それで」
と言ったので、作戦は決した。

夜になると、みょんだぜ氏の部隊が密かに出陣していった。

深夜になり、戦況が気になった私は村の東にあるバ山に登り、平野部を眺めた。

ところが、敵が到達するであろう2時を過ぎても、一向に火の手が上がらない。

3時になると、草むらのなかにポツポツと灯りが見えはじめた。そして風に乗って良い香りが漂ってくる。

どうやら肉を焼いているらしい。

そんなバカな。GNZ将軍が去れば、みょんだぜ氏は帰還するはず。GNZ将軍が来れば、火が一面に見えるはず。

私は山を降って見たものを報告した。

朝になると、みょんだぜ氏は無傷の兵を率いて帰還した。みょんだぜ氏は言った。
「GNZ将軍は平原に伏兵がいると悟り、撤退しました。」

私は「へ、へんだなぁ」と呟いた。
まごやん氏が言った。
「なぜ追撃しなかったのだ。」
みょんだぜ氏は「長く相乗りを続けたので馬が疲れていました。」

族長は静かに
「1日BAN」
と言った。

みょんだぜ氏は即座に反論しようとしたが、偶然闇雪氏が参内してきたので黙った。

みょんだぜ氏は静かに宮殿を去った。

真実は、未だに定かではない。だが、GNZ将軍とみょんだぜ氏が内通していたのだと私は信じている。

WoTにおいては、特に水没と放置は誰でもできるがBAN対象になる有害行為である。もしそれを見た誰かが、運営にチケットを切ればBANされてしまう。

もちろんこの記事を読む諸兄はそうではない事を知っている。しかし、もしそういう行為を見かけたら、「通報」ではなく運営にチケットを切るようにすると、確実に対応してくれるようである。

ちなみにみょんだぜ氏が1日BANされた理由は良く分かっていない。本人はブラインドショットで炎上させて爆破したからだと主張している。

真実は、定かではない。

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インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。