平成美術展①はかなさにグッとくる
令和も3年目になったことですし、そろそろ振り返ってみませんか、「平成」を。
ということで、「平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ)」展を見に、京都市京セラ美術館へ行ってきました。
「平成の美術って、いったいなんだったの?」と考える空間。
考えるにあたり、椹木野衣(さわらぎ・のい)さんという展覧会のディレクションをおこなった美術評論家が道標として設定してくださったキーワードが「うたかたと瓦礫(デブリ)」。
…で、うたかたってなんでしょう?
言葉はたまに耳にはするけど、恥ずかしながら意味は知らんかったので調べました。
うたかたとは「泡沫」と漢字にすると一目瞭然なんですが「水面に浮かぶ泡」のことで、転じて「儚さ」を意味するそうです。
「うたかた」って聞くと思い出されるのがモー娘。の曲タイトル「泡沫サタデーナイト」ですが、言葉の意味を知ると急に胸が締め付けられるようなエモさを感じますね。
脱線してますね。
では、印象にのこった作品について!
1.年表「平成の壁」
黒板に、平成の1989-2019年に起こった出来事がずらりと!
見ながら思ったのは、当時あんなに大騒ぎしてニュースになってたあんなことやこんなこと、簡単に記憶から抜け落ちるんだな…ということ。
日本の各地で災害だらけだったんだなということ。
経済的に明るいニュース少なっ、てこと。
年表の前に立ち尽くしていると、ものごとを俯瞰で見る楽しさと怖さとをダブルで味わえます。
当事者のような、他人事のような、不思議な感情が沸き起こりましたよ!
圧巻なので見て欲しい。
2.テクノクラートの展示
テクノクラートというアートユニットの展示。
非常にユニークだったのですが、中でもわたしがグッときたのは…
この足元に無造作に転がったテレビたち。
この分厚いテレビの形や、ゴミ捨て場のようにゴロンと置かれてるさまにも、なんだろう、すっごい「平成」の初期っぽさを感じる…。
「家電=日本のお家芸」だった時代も過ぎ去りつつあることも踏まえて見ると、更に侘しさがつのります。
このインスタレーションにわたしは胸を掴まれました。
長くなりそうなので、続きは次回!
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