デートの心配をしたくなるアート ピピロッティ・リスト展
これ、初デートだったら一体どうなってたんだろ。
そんな妄想が止まらないのが、京都で開催中の現代美術アーティストの展覧会「ピピロッティ・リスト展」だった。
わたしは残念ながらデートではなく女友達と行ったが、それでもだいぶエキサイティングだったので、こりゃ初々しいデートだった場合には果たしてどんな空気になっちゃうんだろうと…。
エキサイティングポイント①靴を脱ぐ
この展覧会、入り口で靴を脱ぐ。
つまり変な柄や穴の空いてる靴下を履いてきてしまったとしたら、その瞬間デートがハードモードに突入するので、靴下選びには用心されたい。
足の裏にカーペットのふかふかさを感じながらの鑑賞はとても新鮮で楽しめた。
エキサイティングポイント②ベッドにごろん
なんとベッドに寝転びながら鑑賞するコーナーがある。やばい。
ベッドが8個ほど用意されており、そこに仰向けになって天井に映し出された映像を見るのだ。
わたしは友達3人と1つのベットに寝転びながら「大学生が異性ときてたら、かなりドキドキしてしまうよこれは」と勝手にいらん世話を脳内で焼いた。
家族以外の人と横になるっていう体験って意外とレア。
映像は、水中の様子を場面転換多めにクルクルと映すようなもので、ちょっと酔った。笑
エキサイティングポイント③肉体を見る
展覧会の映像の多くには、人の肉体がめちゃくちゃ映る。
最初は若干気まずい。
「これなんだろう?」と思ってよく見たら、乳首のズーム映像だったりした。
乳首以外にも色々目に飛び込んでくるので、再び架空の大学生カップルのことが心配になる。
しかし、徐々に慣れてくる。
ピピロッティ・リストさんは肉体も植物も風景も全て平等に撮るので、ことさらに「裸だ」と騒ぎ立てるのが逆に恥ずかしくなる。
道端に草が生えているようにわたしにも肉体がそなわっていることが、当たり前でもあり違和感も感じる、といった不思議な感覚を与えてくれる。
ぜひカップルには肉体の気まずさの向こう側にたどり着いてほしい。
エキサイティングポイント④映えルーム
展覧会の最後をかざる部屋は、日常と非日常が入り混じった不思議な空間だった。映え映えルーム。
写真を撮ってお楽しみください。
そのまま出口に出て退場もできるが、面白いのはその部屋から一番最初の部屋につながる通路があるところ。
ピピロッティ展の展示のながれは、深海や宇宙のような雰囲気から、だんだん人の肉体が映り込んできて、日用品が置かれて、最後に映えルームにたどり着く流れになっている。
どんどん人間が文明を発達させていく様子をなぞっていく感覚を味わえる。
なのに、またリセットされて入り口に戻る。
その瞬間のポカーン具合も合わせてお楽しみください。
そんなエキサイティングなピピロッティ・リスト展示会、ぜひ!!