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一歩踏み込んで考える習慣:ひろり

私達の多くは普段、日常の大部分の時間で、その時々に浮かんでくる想念に流されて生活しているのが実態だと思います。
しかし私達は、日常の中で一定の時間、意識して一つのテーマについて、逃げずに一歩踏み込んで考え抜くように心がけることで仕事や人間関係に関する課題に対して、よりよい解決を多く得られることがあります。
私達の日々陥りがちな、その時々に浮かんでくる想いに流された生活態度では、どちらかというと、自分の欲望や感情に左右された生活になってしまい、自分の本当に実現したいことを実現できずに終わってしまう恐れがあります。
しかし、その時々の最も重要なテーマについて、その都度一歩踏み込んで考え抜く生活が少しでもできると、自分の欲望や感情や気分に捕まらずに、本当に自分のしたい事、自分が生まれてきた使命、神様に与えられた役割を果たす道が開けてくるようです。

私達が、そのように何か解決しなければならない切実な問題の解決のために集中して考えたり、一歩踏み込んだ思考をして、一定の自分なりの結論を出したとします。
後からその結論を周りの人に話したり、自分なりに吟味、反省してみたりすると、正しい場合もありますが、どうも間違っているように思えることもあります。
そのときに、自分の思考のバイアスに気づくことがあります。

例えば受験勉強で論述式の試験問題に挑戦し、一生懸命問題を解いて、あとで答え合わせをしたところ、間違った答えを書いてしまっていたことに気づいたとします。
その間違いがAの選択肢を採用すべき場合に、対立するBの選択肢を採用してしまった、あるいはまったく別のZの選択肢を採用してしまったことによるものだったとします。
その際に、後から自分の試験中の思考内容や発想のきっかけをよく思い出してみると、実際Aの可能性も一瞬思い浮かんだが、何かの理由でAを簡単に排除し、BやZを選択してしまった。
模範解答を読んでみると、確かに今ではAが妥当だと思えます。
しかしなぜ試験中にAを簡単に否定し、BやZを選んだのか、深く思い出してみると、何か心の中にAをむやみに否定したり、BやZにむやみに親和性をもってしまう思考や発想のバイアスが自分の中にあることに気づくことがあります。
それは何かに対する過度なこだわりだったり、習慣的に安易なほうに流れる思考法だったりします。
そういうことに気づくことを繰り返していくと本番の試験では、正しい方向で回答できるようになる可能性が高まると思います。

これと同じように、私達が日常の課題に関して、一つひとつのテーマに対して、一歩踏み込んで考え抜き、その結果を実行したり、上司や友人に相談して評価を聞いたりしたときに、あまりよい反応が得られなかったとします。
そのことをよく受け容れて、後で、考えていたときの自分を反省する訓練を、少しづつ繰り返していくと、段々と自分の思考を客観的に見られるようになると思います。
そしてやがては、課題を解決しようと思考している最中でも、今自分の思考している内容を客観視して、思考のバイアスに気づくことができるようになるのではないかと思います。
その時には、理性や知性といった心の高度の働きも、さらに高度な「意識」の働きがそれをよくコントロールしている状態になるようです。

玉光神社では月1回「愛と超作のトレーニング」を行っていますが、そこでは「超作=場所の倫理に適う行為になりきる(神様の望まれる自分の役割に私心を捨てて徹しきる)」を少しでも実現できるように「考え抜く瞑想(思考の意識化)」というものを行っています。
「考え抜く瞑想」ではその時に自分が最も解決したい課題について20~30分考え抜きます。
その際に神様の立場だったら自分にどのように行動してほしいと期待するだろうか、また自分のやろうとしている動機の中に「私心」はないだろうかと自分の心の中を見つめます。
「私心」の中には、利己的な想いや感情的な想いだけでなく、上記のような自分の普段は気づかない固定観念や思考のバイアスも含まれます。

理性や知性というものは感情や欲望をコントロールする高次の働きと思われていますが、このトレーニングを続けていると、理性や知性すらも、経験に基づく、あるバイアスに左右されており、意識化の対象、コントロールの対象になりうることに気づくことができると言われています。
そして、そのことに気づいて、受け容れると、そういった固定観念から離れることができ、より自由な発想ができるようになります。
そして、それが課題を解決し、よりよい仕事の成果やよりよい人間関係を得られるきっかけになると思います。
人生をより意義のある質の高いものにするために、ご興味のある方は、是非一度「愛と超作のトレーニング」に参加して、共に思考の意識化に挑戦しましょう。
詳細は、玉光神社のホームページをご参照ください。
※詳しくはホームページの「祭典・行事」内の「愛と超作のトレーニング」をご覧ください。