長男の卒業式

私には3人の息子がいる。一昨日、長男は公立中学を卒業した。中3の秋から徐々に学校に行かなくなり、11月と12月はほとんど行かなかった。そして1月はじめの試験を最後に学校に行くことを完全にやめてしまった。

卒業式に出席する気になっているのかわからなかったので、前日は落ち着かなかった。担任の先生も家に足を運んで下さり、卒業式のスケジュールを教えて下さった。気にかけてくれる長男の友達に、明日の朝迎えに来てもらうように私からお願いしようかとも思った。私の不安をよそに、友達はちゃんと明日の朝迎えに行くからねと連絡をくれたようだった。

当日朝、大事な日だというのにやっぱり自分で起きてこなかった。中学の3年間、私が起こさないで済んだことはほとんどなかった。毎朝毎朝起こすのに苦労した。本人が学校に行くことをやめ、私もそれを受け入れるようになって一番楽になったのは、なかなか起きない子を起こすことから解放されたことだった。

ようやく布団から起き出し、2ヶ月ぶりの詰襟の学生服に袖を通した。そして緊張の面持ちで学校に向かっていった。

もう二度と着ることのない学生服。長男が大嫌いだった学生服。この制服に身を包むと息苦しくなって肩に力が入ってしまっていた姿を思い出した。そんな日々も今日で終わりだ。

#エッセイ #日記 #不登校

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