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カラダが健康になると、脳みそもフル回転してくれるなと思った話。

3月だったか4月だったか、食道アカラシアのPOEM・術後半年ぐらいで「ああ、ここ数年でいちばん体調がいい」と実感できる日が、数日続いたことがありました。

そこからさらに回復してきたのか、最近は脳みそもフル回転モード。あまり良いことではないのですが、毎回毎回の取材がものすごく楽しくて、ついつい時間もオーバーしてしまいがちです。

取材相手の時間が限られているときは、絶対オーバーしないように気をつけるのですが、「大丈夫ですよ」って言われると、当初1時間予定の取材でも30分ぐらいオーバーして聞きまくってしまう。

しかも、当該記事では書かないであろう箇所も、「このネタ、どこかに使えそう」が多くて、全部、文字に起こすから時間がかかって仕方がない。

以前、こんな記事を書いて、まだ考えは変わっていないのですが、文字起こしを外注できるぐらいの費用は最低限頂かないと、やはり量がこなせないな、と思う日々です。

でも、この「ちょっと時間オーバーして話を聞く」ができると、「ああ、この話、あっちで取材している、あのテーマにめっちゃ関連する」みたいな脳内ネットワークが増えてくる。それが、また楽しい。

目の前に早く書きたくて、世の中に届けたくて、「ねーねー、こんなすごい人がいたよー!」「こんな面白い話を聞いたよー!」だらけなので、ついつい時間を忘れて記事を書くのに没頭する。そんな時間がたまらなく楽しい。

仕事の効率はとても大事なのだけれど、効率を追い求めすぎると、この楽しい脳内ネットワークの広がりがないのが目下の悩み。

まだその攻略法を見つけていないので、目下、取材相手(&同席してくださる編集者)の人が許してくれる限り、少々オーバーしても話を聞いていきたいと考えています。これから取材させていただくみなさま、どうぞよろしくお願いします。

ここ1カ月ぐらいの「仕事が楽しくて仕方がないモード」に突入して、すごく思うのが「ここ数年の仕事をすべてやり直したい」。今のモードで取材しなおしたら、もっともっといい記事、もっともっといい本にできたんじゃないか。

先日、3年ぶりに取材に行く企業の、自分で書いた過去記事を読みなおしたら、「おお、私いい記事書いてんじゃん」とは思えたのですが。過去に構成のお手伝いをした本も、すごく力作でいい本だと思います。だって、取材をさせていただいた著者のみなさまがすばらしかったから。

でも、体調が微妙な中、とにかく目の前の仕事を仕上げるのに必死モードの日々も多くて。この「わくわくして伝えたくて仕方がないモード」が、もっといまぐらい強かったら、どんな記事、どんな本になっていたんだろう、と思う。

スキルを磨くのも超・大事だけれど、これから書く記事・本は、何よりも熱意を失わずにライターをやっていこうと思う日々です。

と、ここまで書いて、以前「熱が入りすぎていて冷静さが足りていないから、もっと情報足してディテールも分かりやすくね」と言われた言葉を思い出しました。冷静と情熱のあいだ。明日も頑張ります。

ところで。
文章書くより、取材の時間が圧倒的に楽しいライターですが、紙の雑誌に記事を書くときの、「ああ、あと1文字、どこを削ればいいのか…!」の時間は、それはそれでけっこう楽しい。

#ライターの日常

いただいたサポートは、新刊の書籍購入費や「仕事ではないけれど取材したい記事づくり」の費用にあてさせてもらっています。文章でお金をいただく重み、しみじみ感じています。