尾登雄平(世界史ブロガー・ライター)

世界史ブロガー・ライター。古代から現代まで世界史全般について書いたり話したりしてます。 著作 『驚きの世界史』(KADOKAWA) 『「働き方改革」の人類史』(イースト・プレス) YouTubeチャンネル http://youtube.com/@rekilog

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日本軍による占領がフィリピン社会に与えた根深い問題

太平洋戦争とその影響が語られる時、日本の社会や政治体制、人々の心の面がどう変わったか、あるいは変わっていないか、という面にフォーカスが当たる傾向が多いように思います。 それはそれで大事なのですが、日本がおっぱじめた戦争が、他の国々にどれくらい大きな影響を与えたかという視点で語られることはあまり無いように思います。  あっても、「アジア解放に多大な貢献した」とか「住民を殺したり強姦しまくった」みたいな物事を単純化した見方ばかりです。 さて、日本軍のフィリピン占領は、実際の

    • 老いてなお戦場に立った伝説の老将軍

      若き頃から戦場に生き、戦場をまるで我が家のごとく過ごし、老いてもなお第一線に立つ。「老兵」ってすごくカッコよく感じませんか?  どっしりと腰を構えて軍議を聞く老将軍の姿もカッコイイし、馬に跨がって敵に立ち向かっていく老兵士もカッコイイ。 「老兵は死なず只消え去るのみ」と言ったのはマッカーサーですが、仲間の死を犠牲にして生き残り、戦場ではなく「引退」という形で消えていくという、戦いに生きた無骨な人間の生き様に胸が熱くなります。 今回は超有名な世界史の「老将軍」をピックアップし

      • まったく普及しなかった自動車の「未来技術」

        自動車の技術は日進月歩で発達を続けています。 電気自動車、 自動運転、機械学習、飛行自動車など、より人や環境に優しく、効率的に輸送ができるモビリティに急速に舵が切られています。 現代の自動車に到るまで様々な自動車関連テクノロジーが発達してきて、その中には全く普及せずに終わった実験的なものも数多くあります。 

        • 中世東南アジアの大国・マジャパヒト王国の歴史

          現在のインドネシアは様々な民族や宗教が混在する多民族国家で、ジャワ人・ムスリムが主導する政府に対する反発や独立運動も少なからず存在します。 インドネシアの国土はオランダが支配した「蘭領東インド」が母体になっており、そのオランダを追い出した反帝国主義イデオロギーがになっているのですが、古代には現在のインドネシア国家に匹敵するほどの影響力を持った王国がありました。それがマジャパヒト王国です。 1. クディリ王国の崩壊とシンガサリ王国の成立マジャパヒト王国を始めジャワ島東部に興

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          歴史に名が残る超有名シェフ13名

          料理の歴史というのは体系化するのが本当に難しいと思います。 常に進化し続けているので、いつ・どこで・誰が・何をして・どうなったかの記録などほとんど残っちゃいない。 そこいらのおばさんやおっちゃんが考えたレシピが普及することなどザラなので、誰が発案者かといった問いは意味をなさないことが多いです。 そもそもカリスマ・シェフという存在自体が現代に生まれたものなので、料理人の名前を後世に残すということ自体ほとんどなされていないのですが、それでも歴史に名前が残っているシェフが存在しま

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          消火器の歴史

          消火器は1723年にイギリスで発明されました。 19世紀に近代的な消火器が誕生して使い勝手が向上し、20世紀になり性能が向上し普及が進んでいきました。消火器の歴史は、効率と消火能力をさらに高めるために、設計にさまざまな変更を重ねてきた技術改良の歩みです。

          北元の歴史 - 元王朝がモンゴル高原に撤退して以降

           1368年、元朝の順帝(トゴン・テムル)は明軍に追われて都の大都(北京)を脱出し、北方に逃れました。 これをもって華北は再び華人の天下となったのですが、北に逃れた元朝はその後も健在で、しばしば華北に攻め入り、明皇帝・正統帝を捕虜にする(土木の変)など、北方から明を脅かし続けました。  1636年、後金国のホンタイジが諸部族から「モンゴリアの支配者」の称号を推挙され、後金が清朝に変更したことで元朝は正式に消滅しました。 そのあいだの280年間の元朝の歴史を見ていきたいと思

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          ボーア戦争史――大英帝国が飲み込まれた「泥沼」

           ボーア戦争と言えば、イギリスが豊富な金やダイヤモンド鉱脈を持つ南アフリカを自らの領土とすべく、オランダ系住民が建てたトランスヴァール共和国やオレンジ自由国を打ち倒した戦争として、高校の世界史でも学びます。 ですが、世界史的文脈で言うと、ボーア戦争こそ半世紀後に訪れる大英帝国の瓦解を予知する出来事であり、帝国の矛盾が露出し様々な反戦運動が巻き起こった一大事件でした。ボーア戦争にこそ20世紀で起こる様々な悲劇の兆しがあり、なぜこの悲劇を我々人類は見逃してしまったのかという意味

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          エアコンの歴史

          現在一般に言われるエアー・コンディショナー(エアコン)は、以下の機能を持つ機械のこと言います。 温度管理 湿度管理 空気循環と換気の管理 空気の浄化  古代から空気を冷やすための仕組みは様々にありましたが、1902年にエアコンが発明されて以来、空間を快適にする空調技術は100年余りで急速に発展を遂げました。  現在は深刻化する温暖化問題と、快適さを両立すべく技術の開発が進められています。 今回はエアコンの技術開発史をまとめていきます。 1. 涼を得るための先人の

          なぜロシア人はキリスト教を受け入れたのか

          キエフ公国のウラジミール大公がルーシにイスラム教を取り入れることを良しとせず、キリスト教(正教)を受け入れたきっかけとなる有名なお話があります。 ウラジミール大公の元にあるムスリムが現れ、多神教信仰を棄ててイスラム教に帰依するように訴えた。その教えは大変魅力的で、大公は乗り気だったが、ムスリムになったら「豚と酒が禁止される」ことを聞いてこう言った。 「ルーシは酒を飲むことが楽しみなのだ。酒なしには生きている甲斐がないのだよ…」 そうしてウラジミール大公はイスラム教ではなく

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          【中国史】なぜ明朝は「海禁政策」を始めたのか

          中国の政治・経済・科学についてのニュースを聞かない日はないくらい、国際舞台での中国の存在感は増しています。以前は国際秩序の構築には関心を示さなかった中国も、AIIBの創立などで中国発の政治経済交易圏を作ろうとしています。  これは歴史的に見ると目新しいことではなく、自国と体制の安全保障を確立しながらも、あふれんばかりの旺盛な人々の欲を御しながら、国家の元で適切に対外交易と経済発展を成し遂げようとする試みは、歴代の中国の王朝が常に頭を悩ませていた問題でした。  その一つの大

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          アンクル・サムのモデルになった人物とは?

          「I WANT YOU FOR U.S. ARMY」のポスターは高校の美術の教科書で見たことあると思います。 これは1917年にイラストレーターのジェームス・モンゴメリー・フラッグによって描かれたもので、第一次世界大戦の新兵募集のポスターです。絵画作品としても非常に美しく、一度見たら忘れない強烈なインパクトがあります。 この中央に描かれている人物が、アメリカを象徴する人物アンクル・サム。略してUS(Uncle Sam)で、アメリカの愛国心をキャラクター化したものです。

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          大日本帝国の朝鮮人移民と移民政策

          日本では移民問題はかなりセンシティブな話題です。特定のイデオロギーとつながりやすく、冷静で建設的な議論にならず、皆意図的にこの話題を避けている節もあります。 今後仮に日本が移民を受け入れるにしても、 「日本の社会に積極的に馴染む努力をし、日本語が話せ、専門的な技術を有し、生活態度は真面目で勤勉な人」 であればみんな納得すると思いますが、そんな素晴らしい人達がわざわざ日本を選んでくれる道理はありません。 さて、日本は1910年の韓国併合後、朝鮮半島出身の移民を大量に受け入れる

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          韓国高度経済成長「漢江の奇跡」の正体

          ここ10年あまりの韓国の社会と国民意識の変化には激しいものがあります。 息詰まる社会と経済の打破のために、朴槿恵政権時代から「大陸側」へ接近し南北統一を目指す文脈が醸成されていましたが、文在寅政権はさらに急進的にそれを推し進め、南北統一によって「民族による自存自衛」を掲げ、広い支持を集めました。次の尹錫悦政権は一転して新米保守となり、反北朝鮮に転じています。 保守派と進歩派で社会・地域・世代が大きく分断し、国の舵をどちらに切っていくべきかの議論は常にホットイシューです。

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          羽地朝秀・琉球王国を大改革した男

          羽地朝秀(はねじ ちょうしゅう 1617-1675)は琉球王国の政治家・歴史家。1666年から7年間、国王を補佐する最高位である摂政に就き、琉球王国の行き詰った構造を打破し変革を成し遂げた人物です。 羽地が摂政に就く半世紀前、琉球王国は薩摩藩の支配下に置かれ、経済的に困窮すると共に、人心は乱れ勤労意欲は薄れ、どこもかしこも問題だらけの社会でした。 羽地は薩摩藩の支配下に置かれた現実を直視した上で、琉球王国の政治・財政・法制度の改革を行い、中世以来の琉球を脱し近代化に着手を

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          独裁者を父に持った子どもたちの末路

           独裁者は、常に多くの人の注目を浴びる存在です。 自分が中心にいることが好きな人だからこそできるんでしょうが、賛辞・称賛だけでなく、憎悪・呪詛・怨恨など負のエネルギーも大量に浴びることになります。そして後継と目される独裁者の子が受ける賛辞・賞賛、そして負のエネルギーも親父に負けず劣らず強いものがあったはずです。 独裁者の子供たちはどのような人生を歩んだのでしょうか。 1. ヤーコフ・ジュガシヴァリ(スターリンの息子)ソ連の独裁者スターリンは女好きで、3人の妻以外に何人も愛

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