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7歩目『そもそも遺伝子組換えとは』

前回、オーガニックのお話をしましたが、それに関連して忘れてはいけないのが遺伝子組み換えについてです。

みなさんは ”遺伝子組み替え” という言葉を聞いて、どのように思いますか?

はっきりとは知らないけれど耳にはしたことがあり、ぼんやりとした印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
「遺伝子を組み替える」、良い響きはしませんよね。

それではなぜ遺伝子組換え食品をつくる必要があるのでしょうか。
まずはそのお話からしていきたいと思います。

現在どこのスーパーでも、野菜は一般的に100円から200円前後で売られていますが、その野菜一つ一つが私たちの手に届くまでには農家の方が毎日野菜と向き合い、かなりの時間と労力がかけられています。
野菜を丁寧に育てている過程を考えれば、もう少し値段が高くても良さそうですが、安く売らなければ消費者に買ってもらうことができません。
そのため、少しでも手入れなどのコストを削減しようと、多くの農家の方は「農薬」を使用します。
しかしそれでは雑草だけでなく育てたい作物にも被害が及んでしまいます。そこで、農薬に抵抗力のある品種にするため、「遺伝子組換え」を行うのです。

遺伝子組換えは、元々その作物にはない性質をその作物に組み込むことを言います。
大豆を例にとると、草を枯らす農薬(除草剤)をまき、周りの草は枯らし、中の大豆は生き残ることのできる「遺伝子組換え大豆」というものがあります。
他にも魚の遺伝子を組み入れたいちご、イカの遺伝子を組み入れたジャガイモなど、人間の都合に合わせて作られた作物が多くあります。

そんな遺伝子組換えに対して、欧米をはじめとする多くの国で批判の声が上がっています。
では、遺伝子組換えは何がいけないのでしょうか。

残念ながら、正確にはわかっていません。遺伝子組換え技術が日本に登場したのが1996年、まだまだ日が浅いのです。
そのため遺伝子組換えが人間に及ぼす影響を、はっきりと提言することができないのが現状です。

しかし、不安要素が懸念されていることは事実です。オーガニック認証を得るには“遺伝子組換えしていないこと“が条件の一つとされていたり、実際ラットに遺伝子組換え作物を与えたところ、腫瘍ができたという実験結果も報告されているということがあります。

人間の都合の良いように遺伝子を組み替える技術が、環境にも、もちろん作物にも優しいとは決して言えないと思います。

毎日体内に取り込むものを、自分の健康のため、共に食事をする人のため、また将来の子どものためにももう一度考えてみて欲しいと思います。

少し意識してみることによって、環境や健康的な食生活の新しい魅力に気づくことができるかも知れません。