#仲間と作る本〜夫への感謝〜

私は本当に物忘れがひどくて
目の前のことが気になると
他のことは全部忘れてしまうという
とんでもないトリ頭なんです。

だから家事もやりっぱなしがしょっちゅう！
火の付けっ放しで鍋を焦げ付かせるなんて
日常茶飯事です。
アイロンは消し忘れるし、
家に帰ってきたら灯油ストーブついてた
なんて肝を冷やす経験も数えきれません。

そんなもの忘れの一つに洗濯があります。
干すのを忘れて洗い直し！なんてのは
よーくあるんですが
もっと悪いのが洗濯すること自体を忘れる！

毎日のことなんだから流れ作業で
できそうなものなのに
何か気をとられることがあると
もう回すのを忘れてしまう

で、夕方気づいて大慌てで洗濯機を回し、
風呂場に干して除湿機で乾かすなんてことは
しょっちゅうなのです。

ところがある日ついに
やってはいけない失敗をしてしまいました！

その日もすっかり洗濯のことを忘れていて
そのまま外出し、
バタバタと忙しさのまま
夜になっても完全に洗濯のことは
忘れ去っていたんですね。

そして翌朝

いつも通り仕事に行く夫が
俺の作業着どこだろ？と聞いてきました。 

その時点で、まだ私は気づいていない。

私「あれ？かかってない？」

夫「ないよ」

私「あれ？」
(ここでやっと頭の中をプレイバック)

私「あれ？！」
(なんか嫌な感じが頭をかすめる)

私「あーれー？！？！」
(だんだん状況が見えてきた)

もしかして、、、

ヤーバーい！！
(完全に状況を理解した！)

ということで、
会社に着ていく作業着を洗ってなくて、
着替えがない状態で朝を迎えてしまったのです。

さすがにいくらトリ頭だの
そそっかしいだの並べたところで
これはヤバすぎるだろう
言い訳にもならない

どうしよう、どうしよう‥‥
なんて謝ればいいんだろう‥‥
着ていく服がない、どうしよう‥‥

心の中のパニックとは裏腹に
表情なく固まっている私に向かって
夫は状況を察し、こう言ったのでした。

「俺さ、体キレイだからさ
　垢なんて出ないのよ
　体臭はバラの香り
　だから服もぜーんぜん汚れないのよ」

そう言いながら
昨日突っ込んだ洗濯機の中から
もそもそと自分の作業着を引っ張り出すと
またそれを着て出かけていきました。

なんかね
情けなさと申し訳なさに
謝りながら泣けてきて
泣きながら
バッカじゃないのと大笑いして

自分のアホさと
夫のね‥‥
アホなやさしさを思って
なんだかぐじゃぐじゃになったのでした

いつもそんなに気があうわけじゃないし
性格の不一致もあるし
イラっとくることも多いんだけども

これを聞いて
この人と一緒でよかったなと思えたのでした。

新婚じゃないですよ
結婚20年の
くたびれた夫婦の話です。

主婦を20年もして
未だに家事が危なっかしいこんな女ですが
あなたのおかげでなんとかなってます。

いてくれてありがとね
これからもよろしく！

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読んでいただきありがとうございました。

この話は、発起人の拓さんにより
「みんなの力で被災地の子供たちの未来を応援しよう」
というステキな企画に参加させていただき書かせていただきました。

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