打席に立ち続ける

普段の生活の中で、障害に関わりを持つことがない人たちは、
「自分の生活」をすることだけでも大変で、それ以外は関係ない。それが当たり前。
その人たちの意識を変えるには、その人たちの生活の中に「障害」が入り込むしかないんじゃないか。

そんな思いで当時検討したのは、「障害」であることの強みを、幼少期から更に強化する、という事業でした。障害のない人も「障害」との関わりをもつきっかけを作ることで、理解を拡げられないかと当時は考えていました。

このプロジェクトの中で、「クラウドファンディングに挑戦しよう」と思い立ち出逢ったのが「クラウドファンディング 神」で検索ヒットした、西野亮廣さんでした。西野さんは誰よりも挑戦を続け、今や海外へ挑戦されています。

そんな西野さんに自分のビジネスモデルについて相談したことがあって、アドバイス頂けたことがずっと心に残っています。

「玉置さんは、有名になりたいの?起業を成功させたいの?それなら、この事業を検討し続けるでも良い。だけど、もし世の中を変えることが目的なら、既に世の中で成功しているビジネスがあるはずだ。周辺の世界を変えるだけなら今のままもいいけど、世の中の価値観を変えたいなら、そうした成功したビジネスを拡げる方が実現したいことには近いんじゃないかな」と。

確かにその通りだな、と思ってからは、来る日も来る日もそんな世界の価値観をひっくり返せるような存在を探していました。

ただひたすら真面目に、「福祉の発展が必要だから…」と発信するだけでは、障害にかかわったことのない人には「関係ない」で見過ごされてしまうことは明らかだったから、
「それってめちゃくちゃ面白いね」って誰もが思ってもらえるような取り組みじゃないとダメだ。そう思っていました。

Twitterで多くの障害者の方の声を聞き、障害の課題を解決する事業を立ち上げると宣言したにも関わらず、何にも前に進められない日々は、私にとってはずっと声をくれた人たちへの裏切りのような気がして、時に焦燥感も感じていました。

そんな時にアクセレータープログラムの時からお世話になっている恩人の朝田さんに相談した時の言葉が凄く印象的で、

「そのタイミングが来ていないだけじゃないかな。これまでの人生、【そのタイミング】を逃してきたタイプじゃないでしょ?」と。これまでの人生多くの選択をしてきたけど、後悔したことがないのは、自分がチャンスだと思った選択をしてきたからだと思っています。

常に考え続け、打席に立ち続けること。
これが人生で成功するために1番重要と言われる運、つまり【タイミング】だと認識しているから。
背中を押し続けてくれる人に感謝しながら、私にとって出来ることは何だろう、を考え続ける。

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