玉置志布|視覚障がい児の可能性を拡げたい

玉置志布|視覚障がい児の可能性を拡げたい

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新たな挑戦~障害の理解を拡げる2ndステージ

1.これまでの経緯 2022年9月、障害者の雇用を拡げるために、当初検討したビジネスモデルは、一般企業が障害児を受け入れ、インターンのような仕組みを取り入れることで、障害児は自分の強みを強化できる、企業主側は障害理解を深めることができる、というスキームで検討しました。 ただここには、「障害にかかわったことがない人がそもそも興味を持たない」という視点が抜け落ちていました。一般企業が取り組もうとするきっかけがなければ、このプロジェクトは前に進まない。 つまり、順番としては

    • SGWC2024-ソーシャルグッド・ウェルフェア・カンパニー・サミット

      はじめに SGWC2024-ソーシャルグッド・ウェルフェア・カンパニー・サミットに参加して聴講した内容を以下に纏めます。 運営委員長 全国社会福祉法人経営青年会 村木宏成会長 福祉とは 人が幸せになるためにある 社会課題解決とは? 誰かの困りごとを解決したい 福祉は誰かの困りごとから始まっている 社会福祉法人みねやま福祉会 櫛田啓 常務理事  マ・ルート 障害者と子供たちが行き来できる施設 自閉症の子の多動に対しての根本解決はどうするか 見えない要因

      • ニューロダイバーシティサミットJAPAN2024

        2024年9月15日(日)に開催されたニューロダイバーシティサミットJAPAN2024年。非常に学びが多かったので、こちらにレポートさせていただきます。 (※情報量が多く、議事録調ですがご了承ください。記事公開について何か不備があれば、ご指示いただけましたら幸いです。) ※「見逃し視聴」が可能なチケット🎫を引き続きご購入いただけます🎥 1.医師が語る 「これまでの20年、これからの20年」 【神尾先生より】 スペクトラム(連続体) 診断つく人とつかない人がいるのでは

        • 【第2回】障害児とその家族のあれやこれを話してみよう

          スピーカー:マコさん(MK)、筒井さん(TS)、まりうたさん(MR)、たまき(TM) 前回に引き続き、今月はマコさんと全盲で障害者支援や動画作成をされている筒井さんやまりうたさんもご一緒にお話しました。 前回までのあらすじ… 障害にまつわるいろんな方の声が聴けたらと思います。皆さんの障害に関する情報交換や障害に関わらない方も情報が聴けるような場になればと思うので、お気軽にご参加ください。 1.イタリアにおけるフルインクルーシブについて たまき(TM):障害に関わるヒ

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        新たな挑戦~障害の理解を拡げる2ndステージ

          【第1回】障害児とその家族のあれやこれを話してみよう

          スピーカー:マコさん(M)、たまき(T) 今月から視覚障害でピアニストの息子さん(リュウイチさん)をお持ちのマコさんとゆるーく月一くらいでXのスペースを開催することにしました。障害にまつわるいろんな方の声が聴けたらと思います。皆さんの障害に関する情報交換や障害に関わらない方も情報が聴けるような場になればと思うので、お気軽にご参加ください。 1.マコさんの障害児育児の工夫(学校編) (M)息子が2歳のころ、ひよこがピヨピヨ鳴くおもちゃが好きでよく遊んでいた。5曲くらいの音

          【第1回】障害児とその家族のあれやこれを話してみよう

          地方の金融機関さんが愛情深すぎる

          みなさんは金融機関に対して、どんなイメージをお持ちですか? もしかしたら「お金を貸す機関」というイメージが強いかもしれません。私は金融業界に関わったことがなかったので、まっさらな中で入りました。 まさか、ここまでこの仕事に没頭するとは思っていなかった。これほどまでに、地方の金融機関さんが地域に熱い想いを持っていると知らなかったから。 1.経営者の悩みは一人だけの悩みじゃない 例えば、企業を経営していると経営方針について悩むこともあると思う。経営者さんは口には出さないけど

          『分けるから混ぜるへ ニューロダイバーシティの世界へようこそ』

          今回、伊藤穣一(I)さん、松本理寿輝さん(M)の講演会に参加して、学びしかなかったので、内容を以下にまとめる。 1.ニューロダイバーシティについて M:自閉症の少数派のダイバージェントの中にもダイバーシティがある。自閉症と高機能自閉症がいて、高機能が注目されがちである。高機能の一言が全てだと思ってはいけない。自閉症と高機能は差が激しい。自閉症と自閉症でない人以上に、自閉症の中での差が激しい。 そのため、学校のデザインの幅が非常に広くなってしまうので、どこにフォーカスするか

          『分けるから混ぜるへ ニューロダイバーシティの世界へようこそ』

          8歳の頃の私へ「誰より面白い人生」

          小学生の頃、モテる女子、目立つグループは決まってて、私はそのグループから外れていた。 「みんなが憧れるA子ちゃんみたいになれたらいいのに」 なんの変哲もない「普通の」人生に嫌気がさしていた8歳だった私は、初詣や神棚で手を合わせる時はこう願うようになった。 「どんな困難も乗り越えるから、面白い人生をください。 どんなに辛くても乗り越えてみせるから、神様は空から見守っていてください」 そんな安直な願いが、本当に叶う人生になるとは、当時は微塵も思ってなかった。 文字通り「

          8歳の頃の私へ「誰より面白い人生」

          目の前の人も救えないのに

          ずっと疑問に思ってモヤモヤしていたことが、今回ソーシャルキャリアフェスに参加して靄が晴れたかのように自分の中に腑に落ちたことがあったから、いま筆をとらなきゃ…とおもって書き始めています(一言一句を捉えられてはいないので、語弊等がありましたら、ご指摘ください AM2:00) 1.ずっと靄がかかっていた歪み ”これは資本主義だから、これは利益に繋がらないから。それがビジネスだから。” どこかで私は受け入れられてなかった。 わかるよ。わかるけど…目の前で人が苦しんでる。なの

          あれほど辛かった日々は後にも先にもない

          割とこれまで人が経験してないことを経験させてもらえてると思うんだけど、 後にも先にも、これ以上辛い思いすることはないだろうということがあったからで。 どんな辛い負い目にあっても、それほど大したダメージを喰らわないというのは、この経験があったからだと思う。 (※気分を害する内容があるかもしれないため、以降内容ご了承ください) 1.この命を守りたかった 旦那との元に宿った命。とてもとても大切にしたかった。 私はただでさえ、自分自身を大切にする術がよく分かっていなくて、 だ

          あれほど辛かった日々は後にも先にもない

          信号のボタンを捻る方法は知っている

          いつもキラキラしてて良いねという親友からお褒めの言葉をいただいたんだけど、 実際の私はもっとドロドロしてて、苦悩ばかりで、キラキラ魅せたくて、そんな言葉を使っているんだと思う。 でも一つ言えるのは、自らこのドロドロした人生の選択をしているし、その乗り越え方も、次の一挙手一投足も、ただの一つも受け身で選択したものはないことは言える。 いつからこんな人間になったんだっけな… 1.ネタを作るのが私の生きる道だった 中・高校生の間いじめ続けられた私は、いつも集団の輪の外に追い

          信号のボタンを捻る方法は知っている

          恩義を返す

          「なんで社会課題解決がしたいの?」 と聞かれた時に、 「課題があったら解決するもんじゃないの?」っていうアホな理由しか思い浮かばなかったのは、 この会社が空気を吸うように課題を解決することが当たり前の場所だからだと気付いた。 こんな場所に巡り遭えたことに感謝しかない。 1.出逢い 「玉置さんは前職は何をされていたんですか?ビジネス感度も高いし、会社理解に積極的ですごく嬉しいです。」と私の能力を認めてくれたのは当時のCOOだった。 そのプロダクトは、当時の創業メンバー

          自尊心

          「玉置さんってなんでそんなに熱量持って仕事ができるんですか」 後輩に言われた一言。熱量あることを強みと理解してもらえてたことがうれしい。ただ、私は自ら自分の強みは「熱量」です、とは言わない。なんか脳みそ無さそうに聞こえるし、(他人から言われるのはうれしいんだけどね。) 就活で「私の強みはみんなの元気の源です!」とか言って、全滅した失敗談があるから根性論を武器にするのはやめるようにしている。 でも確かに、どこに行っても自分以上に熱量高い人間にあんまり会わないかもしれないな

          みえるとか みえないとか

          覚えている。 私がまだ小学生の頃、社会科見学でB型就労支援施設に行った。お菓子メーカーにお仕事体験に行く子もいる中で何で私だけ…?と思ったこと。木の温もりのある職場の中にアスレチック…?と凄く異空間だったこと。響き渡る声。そして経験したことのない環境は、やっぱり少し怖かった。 せっかく貴重な機会だったのに、当時の記憶では、お菓子メーカーへの職場体験が並列してしまって、障害への理解を深めることは出来なかった。今の子供たちはどんな体験をしてるんだろう。 長女に意を決して、就労

          ゴキブリ並みの生命力だけは自信がある

          それは、ある上野の高架下にある鰻屋さんでの話。結婚前の旦那と入ったそのお店は小汚くて、周辺にゴキブリがゾロゾロしてたのは気づいてたけど、食事の雰囲気を壊したくなくて店から出られなかった。 その直後に、事件は起こった。 1.世間の痛みを知った新卒時代高校時代は女子校に通っており、当時はバリバリの体育会系バトン部に所属していた私は、時に先輩からバトンが降ってくることもあり、結構精神的には強く育った方だったと思う。 けれど、新卒時入社した企業で、社会の厳しさを思い知ることにな

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          打席に立ち続ける

          普段の生活の中で、障害に関わりを持つことがない人たちは、 「自分の生活」をすることだけでも大変で、それ以外は関係ない。それが当たり前。 その人たちの意識を変えるには、その人たちの生活の中に「障害」が入り込むしかないんじゃないか。 そんな思いで当時検討したのは、「障害」であることの強みを、幼少期から更に強化する、という事業でした。障害のない人も「障害」との関わりをもつきっかけを作ることで、理解を拡げられないかと当時は考えていました。 このプロジェクトの中で、「クラウドファン