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恋人

壊れていてもいいよと、言われたことがとても嬉しかった。このままでも大丈夫。そう言われてほころんだ部分があった。いつも自分を奮い立たせて立ち上がり、過ごしていた私には、壊れていることがアイデンティティでもあり、同時に受け入れ難い欠点だった。
そんな中で出逢い直し、私の手を取ったまま隣を歩いている彼は、どこか誇らしげでいつも楽しそう。その姿を眺めているのがとても好きだ。

さて、私は去年の冬が終わる頃2回目であり同一人物である『恋人』といることをきめた。
出鼻なんて全て挫けると思っているので、直ぐに駄目になるだろうとおもっていたけれど、そんなことも無く。お互いがお互いを大切にしてたまに危機が訪れては去っていく日常を送っている。
『恋人』なんてものは私にはもうゆかりなく進んでいくと思っていた人生に突如現れた花火のような人は、元彼だった人で、私がnoteを始めるきっかけになった人だった。私の人生で1回だけ『恋人』になった人は2回目もを獲得し、今も継続し最長記録を更新し続けているのだから面白い。どれほどの縁なのかと、笑ってしまう。
彼は色が無くなったつまらない器のように感じていた数年前、それから長い日がすぎた時(元彼の記事を読んで欲しい。)また新たな色を持ち、ある日、目の前に現れた。もう二度と関わることがないと思っていた亡霊のような存在だった人が、そしてどこかで恋しかった人が目の前にいた時、少し顔がほころんだのを覚えている。あの衝撃のような発見のような感情は忘れないんだろうなと思う。

何度でも言われる。「壊れてたってなんだって自分を傷つけてしまったって、生きて隣にいてくれたらいいよ。」「大丈夫だよ」「大事だよ」これらは今の私を生かし、活かし、日々を歩むだけの力をくれる。強い言葉たち。これらに負けないくらい、私も彼になにか出来たら、なにかを与えられていたらいいなと思う。

ただ、日記。

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