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箱根駅伝予選会:今年は荒れるぞ!

出雲駅伝の記事がまだ書き終わってないのですが、先にこちらの方を。
この週末、箱根駅伝の予選会が開催されます。
立川の昭和記念公園や市街地を周るコースで行われるのですが、この立川市の土曜日の気候が、予報では非常に暑くなりそうなんです。

しかも、9時から11時にかけて、23.6℃から27.2℃まで急激に上昇する予報です。レースは9時半スタートで、ゴールまで約1時間ちょっと。そのレース中に急に温度が上がってくるという、非常に難しい気候となるのです。
まず、暑いというだけで、長距離を走るには非常に難しい気候なんですが、レース中に気候が大きく変わり暑くなる、というのは、もっと難しい条件になります。
それは、どういう事かと言うと、ペース配分が非常に難しいという事。
オーバーペースで疲れてしまうと、疲労した後半にレース前では考えられないほどの暑さが襲いかかってきます。熱中症の危険もありますし、そうならなくても大きなブレーキになってしまう可能性も高いです。
かと言って、前半慎重に遅いペースで入ると、余裕を持った後半にペースを上げようとしても、急激に上がった気温の暑さにやられてペースを上げられない、という事も起こります。これは、実際に似た気候になった2019年の予選会で多くみられた現象です。
なので、2019年の予選会は、大荒れに荒れました。楽勝と思われた早稲田と中央があわや予選落ちかというほど失速し、9番目と10番目で辛うじて予選通過を決めました。また、この年、筑波大学が26年ぶりの出場を決めた年でもありました。

なので、今年の予選会も、大荒れになる事が予想されます。
予選会に回った大学の関係者は、本当に気が気じゃないだろうと思われます。
(有力と言われている大学の人も、今年の難しい気候に頭を抱えているだろうと思います。中央大学は全日本大学駅伝に向けて予選会にエースや主力を何人か回避するという策に出ていますが、大丈夫かな、と思います。)

そこで、チャンスがありそうなのが、密かに応援している慶應大学です。
Noteの慶大競走部長距離ブロックのアカウントを読んで、ひっそりと応援していましたが、これを読んで、関係者が本気で箱根を目指して死ぬ気で頑張っているのは伝わってきてはいますが、大学駅伝ファンの目で冷静に見て、正直まだまだ可能性があるというレベルまでは来ていないな、と思っていました。
というのは、今の箱根駅伝に出場するレベルというのは、壮絶な程、レベルが爆上がりしていて、しかもそれが上昇し続けているのです。
それが分かるのが、前回の箱根駅伝の21位(今回では出場できない枠)神奈川大学のタイム。なんと11時間7分37秒。これは、20年前(80回大会)の優勝タイム(駒澤大学で11時間7分51秒)より速いのです。それが、今回の箱根では出場もできないレベルという事になってしまう訳です。
(ちなみに、80回大会は現慶應コーチの保科選手が1年の時です。自分が現役時代の優勝チームよりレベルを上げる必要がある訳ですね。)
だから、普通に走ったら、現状では可能性があるとは、とてもじゃないけど言えるレベルではないと思われます。
(ちなみに去年の予選会、慶應は22位。通過ラインとの差は9分33秒でした。まだ一人当たり約1分の差があった訳です。
 さすがに1年でこの差を覆すというのは現実的ではないと思います。
 ただ、個人的には去年、Tverで中継を観ていて、木村選手と田島選手の激走は盛り上がりましたけどね。)

ただ、条件が悪くなり、予選会が大荒れになると、チャンスは出てくると思います。
それでも大変ですよ。ただ、条件が良ければ、実力ある大学がそのまま実力を出し切れる可能性が高いので、それだと紛れがない訳です。
大荒れに荒れて、やっと可能性が出てくる、実際のところ、それくらいの実力差はあると思います。

だから、慶應の選手たちは、自分が走っていて苦しければ苦しいほど、可能性が上がってくるんだ、というのを力として、もがきにもがいで欲しいな、と思います。悪条件大歓迎。悪条件に苦しみ抜いた先にこそ、歴史的大番狂せがあるのだと思います。
頑張れ、慶應大学。

追記
すみません、予選会関係の過去記事、貼っておきます。

2年前も大荒れだったんですね。予選会、順当と言えるような無風の年はかえって珍しいかも。無茶苦茶レベルが上がり、少しのミスで圏外に放り出される、予選会、簡単ではありません。

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