令和の米騒動。食について考える
私は美味しいお米が大好きです。
特にお気に入りは兵庫県丹波篠山のコシヒカリ。
新米は冷めても、もちもちっとした食感がたまりません。
いつもは炊きたてのお米を食べて、残りは冷凍しますが、この日は朝で時間が無かったのでそのまま炊飯器に残して出かけました。
帰宅後、器に移している時に、手についたお米お食べてみると。。。
なんじゃこりゃ!
冷めても美味しいというか、もうこれは冷まして食べたいぐらい美味しい。
そんな大袈裟な!と思われるかもしれませんが、初めて食べた時、人生感が変わりました。
「お米ってこんなに人を幸せな気持ちにするんだ。。。。」
兵庫県但馬産コウノトリ育む農法のコシヒカリも絶品です。
農薬や化学肥料に頼らず、カエル🐸やドジョウなど、コウノトリのエサとなる生き物が住みやすい土壌作りを行っています。
オーストラリアに住んでいる時は、Costcoでカリフォルニア産のコシヒカリが買える以外は、スーパーで手に入るお米はMiddle grainが多く、(タイ米はLong grain、日本のお米はshort grainです。)、美味しいパンが手に入りやすかったので、米を欲することはあまりなく、過ごしていました。
ところが、日本に帰って来る度に食べるお米の美味しいこと!瑞々しいこと!お米ってこんなに美味しかったっけ?
水が違うからかな?
日本は軟水。オーストラリアは硬水です。
お米も違うしな。。。
それでも、上記で紹介したお米に出会うまでは、そこまでお米を重要視することはありませんでした。
美味しいお米は、炊き上がるときらきら光って見えます。
美味しいお米は、おかずが要らない。
食べると身体にエネルギーがみなぎります。
おむすびにして、あとお味噌汁でもあればごちそうです。
四国たま旅で買った曲げわっぱに入れると杉の香りがふわっとして、これまた最高になる。
それからというもの、お米の神様に敬意を持ってSaoriと「神様ご飯」と称してご飯会を開くようになり、美味しいお米を何度も共に味わい、美味しいお米は見るだけでわかるようになりました。
私は和食を作ることが苦手でしたが、たま旅で食材を手に入れたり、美味しかったものをマネて料理のレパートリーも随分と増えました。
Saoriのお母様がとてつもないお料理上手で、いつもマネさせてもらったり、子供の頃から苦手だったフキやミョウガも大好きになりました。
(写真はSaoriが撮っておいてくれたものです)
癌が少し治まり、やっと食べ物が喉に通るようになった2022年夏〜23年にかけて多く開催した神様ご飯は、私に多くのエネルギーを与えてくれました。
メニューを考える時間。
美味しそうな食材に出会えた時。
料理を作る時間。
迎える為に、お家を掃除をしたりテーブルを準備する時間。
食べた時の感動。
感動を共有できる人がいること。
人を思い、何かをする時間は、いつも私を豊かにしてくれます。
お盆あたりから、令和の米騒動と言われるほどお米が買えなくなりました。
スーパーでがらんと空いている棚が目立ったので何事かと見るとお米の棚。
どこに行ってもお米が並んだ光景を目にすることはなくなりました。
2023年の米の生産量が少なかったとか、インバウンドがどうのとか囁かれていますが、実際のところはどうなのでしょう。
人は不安になると、必要以上に蓄えようとします。
実際、地震のあとはアマゾンからお水もお米も消えていました。
お米を買いそびれた人も多くいるかと思います。
不安になることや焦ることもあるでしょう。
育ち盛りのお子さんがいるご家庭や、大家族にとっては大きな問題です。
そこで、無いものに目を向けて焦るのを少し止めて、有るものにも目を向けてみましょう。
お米が買えなくても、日本では素麺も、蕎麦も、お餅も、ラーメンも、パンも、数え切れないほどの物(しかも美味しい!)が手軽に買えます。
【無いことを愉しむ時間、想像力&創造力を働かせる時間】
ライスヌードルでフォー、生春巻き、インド米でビリヤニを作ったり、ジャスミンライスを炊いてタイカレーと一緒に食べたりと、有る物に目を向け、創造力を働かせれば、楽しむことができるんです。
私は、今回お米が手に入らないことで、有るものに目を向けることができました。
お米がなくても平気だった生活を思い出すことで、あまり心配せずに済みました。
アマプラで“天穂のサクナヒメ”という豊穣神が成長していく姿を描いたアニメを観ていたこともあり、改めて美味しいお米が食べられる日本に住んでいることを幸せだと思いました。
2025年問題も騒がれています。
輸入に頼る日本。他の食材も無くなったらどうするの?
備蓄って言ったって、そんなに多くを保存できない。。。
私は、心臓や肺に水が溜まって食べれなかった時、2週間ほどお白湯と梅干しでなんとかなりました。
もちろん栄養は十分ではありませんが、死にはしません。
最悪、ミネラルをたっぷり含んだ本物の塩と水があれば、1〜2週間は大丈夫かなと思っています。あとは蜂蜜1瓶くらいあれば最高!
辛い経験でしたが、あの経験があったからこそ今、「何とかなる」と思えるし、こうしてnoteでも伝えることができる。
食を愛するものとして、私が伝えられること。
美味しいものを、一番美味しい状態で。
美味しく食べられる時に、美味しく食べられる人と、一緒に分かち合う。
幸せは、喜びを分かち合える人と共有すると何倍にも感じられます。
「無い時間」を味わうことも、また、「有る時間」を味わうための調味料。
新米の季節は、もう目の前です。
焦らず、急がず、楽しみに待つ心を持って過ごしたいものです。
愛をこめて
たまひろ