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JIBUNSHI

この頃から、いやもはやそれよりもずっと前からか、私は社長のことを信じ切っていた。
先生の言うことも信用していたが、どちらかというと従っていた、という感じであった。先生には起伏が激しいところがあったからだ。

クレジットカード乱用事件


私は社会人になってから、クレジットカードを複数社作っていた。
母親からはお前は使ってしまうから作るな、と言われていたのだが、作るなと言われたら余計に作りたくなるのが若さゆえの反抗心。
洋服も買いに行く時代だったので、買いに行ってはクレジットカードを使っていた。
ある日、先生から私のクレジットカードを貸して欲しいと言われた。
営業での支払いの時、現金ではなくクレジットカードで払いたいのだが、どうやら社長のクレジットカードは他でも使うから枠を残しておきたいみたいだった。
私はショッピング枠の多いカードを一つ渡した。
と言っても30万ほどの枠だったと思う。
一度先生の手元に渡ると、そのカードはなかなか返ってこなかった。
そして、もう一枚貸して欲しいと言われた。

2枚のクレジットカードが使用不能となる
結局、私は2枚のクレジットカードを先生に渡してしまった。
そしてこの2枚はその後返ってくる。
限度額を使用して返済を滞ったカードとして。
支払いのお知らせが来ているので何度か先生に伝えたが、ちょっと待ってね、の一点張りで一向に返済される兆しがなかった。
当時は情報はまだまだ少なかったし、自分から積極的に調べようとか思わなかったので、私は言われるがままだった。
こうして私のクレジットカードはブラックとなっていくのであった。

自己破産のすすめ


後々、社長にこのことを話したら、
「さえちゃん(先生)がM18のクレジットカード使っちゃったんでしょ、M18も自己破産したほうがいいなぁ」
と言われた。

先生が個人的に使用したわけではない(と思いたい)が、営業のときの支払いで使っていたのだから、社長もそのことをわかっているはずなのだが、、とも思ったが、悪いのは先生、という図式が出来上がってしまった。
先生の理不尽なところや、このカードのこともあり、私は段々先生に対してあまりいい感情を抱かなくなっていった。
そういえば、あともう一つ謎の事件もあった。

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