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スプラ3#07 ”立ち回り”という言葉の分解(リメイク)

今回は、2の頃に書いた記事のリメイクです。
次回、この論理を使おうと思っているので再掲します。
ではでは、どうぞ~。


「重要なのはエイムやキャラコンではなくて、”立ち回り”だよ」。

皆さんもこんなことを言われた/聞いた経験があるのではないでしょうか?

実際、「スプラトゥーンでの適切な動き方」という部分をふわっと表すのに、”立ち回り”という言葉は使いやすく、だからこそここまで広く使われているのでしょう。

しかし、心根がひねくれまくっている私は常々こんなことを思っていました。

「結局、”立ち回り”って何なんだよ。」

感覚派が多いスプラ界隈に紛れ込んだ理屈コネコネおじさんとしては、余りにも”フワフワした概念”に映ってしまった訳です。

そこで、今回はそんな「”立ち回り”」というフワフワ言語を撲滅するべく、バキバキ分解していこうと思います。
ではでは参りましょう~



結論:「立ち回り」=「情報」と「目的」に合った「行動指針」を設定するプロセス

いきなり言われても「は?」って感じですよね。「そんな小難しい言い方しないでふわっと”立ち回り”でええやん!」っていう意見もその通りだと思います笑。「お、面白そう」という酔狂な方だけお付き合いください。

スプラトゥーンのプロセスの分解



図1 プレイヤー視点のプロセスの分解


まず、上記の図1は、一般にスプラトゥーンをプレイする上で、我々がスプラトゥーンをする上でプレイヤーが繰り返しているプロセスを分解した図です。ざっくり4段階ですね。

①の「情報」は、
「前情報」:知識としてのステージ構造や強い具体的行動、試合始まった直後にわかる敵味方編成など
「現在の情報」:人数/塗りの有利不利、敵味方スペシャル状況、オブジェクト状況(例:エリアが取られている、取られていないなど)など
の2つのことです。

②の「行動指針」は、「今から何をするべきか?」を指します。①「情報」と④「目的」を参照して設定していきます。
例えば、ガチエリアで、人数不利、エリアを取られた不利状況(情報)で、確実にエリアを取り戻したい(目的)ので、「下がってスペシャルを貯める」という”行動をすべき”といったようなことですね。

③の「具体的行動」は、実際に対面してキルを取ったり、その辺を塗ったりといったことから、カバーする、ヘイトを買う、前に出る、後ろに下がるなどの具体的行動を指します。

④の「目的」は、「この先目指したい状況」のことで、全ルールの”究極目的”である「相手よりも多くカウントを稼ぐ」を目指して設定します。

例としては、「エリアを取り返す」「人数有利を作る」などですね。



「立ち回り」と言う言葉は、「具体的行動」以外全てを指す

なんで、こんな面倒くさい分解をしたのかというと、次のような図による説明が成り立つからです。

図2 ”立ち回り”という言葉が示す対象

つまり、”立ち回り”とは、
「具体的行動」以外のプロセス全てを指す
ということなんですね。

いや~~~~、そりゃあフワッとした言葉になるわけです。

言い換えるなら、
「情報」と「目的」を参照しながら、それに合った「行動指針」を設定していくこと

となり、最初の「結論」に戻ってくるのですね。


「立ち回りを考える」とは?

例えば、「もっと前に出て!!!」と誰かに言われた、もしくは立ち回り解説で聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

では、この「もっと前に出て!!!」というアドバイスは、「立ち回り」の「どの部分に言及しているのか?」を考えてみましょう。

まず、「立ち回り」と言ったら、「情報」「行動指針」「目的」のどれかについて言及されている、と考えていいでしょう。

図3 「立ち回り」と「情報」「行動指針」「目的」の対応

注意してほしいのは、「具体的行動」は、「立ち回り」ではありません。
このアドバイスをそのまま受けると、「兎に角前に出るんだ!」という具体的行動をただ増やそうとしがちですが、上述の通り、それは「立ち回り」ではありません。

とすると、残りは「情報」「行動指針」「目的」のどれかですね。

「前に出る」は「情報」ではなさそう。また、どうやら「目的」でもなさそうです。たまにそうなっちゃってる人もいますが…(リス前に永遠に突っ込む人など)。

こう考えるとあり得そうなのは、「行動指針」についての言及っぽいですね。

つまり、「もっと前に出て!!!」というアドバイスは、

情報:???
行動指針(今から何をするべきか?):「前に出る」
目的:???

となります。

でも、それは「どんな情報」が出た時でしょうか?
それは、どんな「目的」で行うのでしょうか?

このように、
「立ち回りを考えた方が(反省した方が)良い」というときは、必ず
「情報」「行動指針」「目的」のどこかが、
『わからない』もしくは、『間違って』
います。


この『わからない』、もしくは、『間違って』いる部分を、修正していく
これが、「立ち回りを考える(反省する)」ということです。


図4 「立ち回りを考える」ということ


今回のアドバイスは、「行動指針」が『間違っている』(具体的には、「その”頻度”が少ない」)と、他の方が何らかの形で教えてくれた訳です。

そうしたら、残りの『わからない』部分である「情報」「目的」は何か、を埋めていくこと、それが、我々の考えるべき点、という訳です。



立ち回りが上手い人とは?

ここまでの話から、

・「どんな時(情報)」に、
・「どんな状況を目指して(目的)」、
・「今何をするべきか?(行動指針)」

この3つのセットを、より沢山、そしてより質の良いものを持った人

それが「立ち回りが上手い人」と言うことが出来るでしょう。


この枠組みを元に上位勢の方々を見ると
・ステージやブキの相性、編成などについての「前情報」の量・質
・索敵、盤面、形勢把握といった「現在の情報」の量・質
・”カウントを稼ぐ”という『究極目的』に最適化された「目的」の設定
・それらを元に「今何をするべきか?」を決定するスピードと、その適切さ
と言ったように、
「情報」「目的」「行動指針」の3つすべてが、研ぎ澄まされていることが良くわかります。

それが、「立ち回りの上手さ」の、少なくとも一つの回答だと思います。

まとめ

まとめると、
「立ち回り」とは、
①「具体的行動」以外のすべて
                         or
②「情報」と「目的」に合った「行動指針」を設定するプロセス

「立ち回りを考える(反省する)」とは、
「情報」「行動指針」「目的」のうち、
『わからない』もしくは、『間違っている』部分を
『埋める』
もしくは、『修正していく』こと。

・「立ち回りが上手い人」とは、
「どんな時(情報)」に、
②「どんな状況を目指して(目的)」、
③「今何をするべきか?(行動指針)」
3つのセットを、より沢山、そしてより質の良いもの持った人

といった内容でした。難しかったと思いますが、ちょっとでもすっきりしてくれたら嬉しいです(*´▽`*)

以上、たまごまごでした。良いスプラライフを~!


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