ニコチン
プロローグ
関西生まれの田舎育ち。大学は名古屋の女子大を卒業している。田舎育ちの私にとっては名古屋は大都会だ。学生時代の青春の一ページを過ごしたといっても過言ではないぐらい濃い学生生活を名古屋の街で送ることができた。
大学では看護学部に入り将来看護師しか狭稀ない学部の中で、本当に看護師になりたいのか、自分のしたいことは他にもあるのではないかと左右されたこともあったが、四年間とゆう大学生活は考える暇もなくあっとゆう間に過ぎていった。
就職先は関東へ、さらに大都会に行きたい欲求と、高校生時代の親友が都内に住んでいることもあって関東を選んだのだ。小言ではあるが就職活動中、当時付き合っていた彼氏が関東の大学行っていることもあって関東を選んだ理由の一つでもあるのかもしれない。
多趣味な私にとって関東に行けばしたいことが見つかるのではないかと、想像を膨らませながら関東の病院をいくつか探した。
都内に住むのは嫌、人混み多いのも慣れないし、満員電車は懲り懲りだ。
なら関東を選ばなければいい話。
私の家族は将来に対してあまり寛容はしてこない。
しかし選んだ道に対しては協力的だ。
就職する上で病院のパンフレットなどの資料集め、インターンシップの日時、採用試験の日の送迎まで全て私の母がしてくれた。
私は大学生活一人暮らしをさせてもらいながらも、毎月の仕送りがあったり、バイトをしなくてもいいと言ってくれるほど甘く育てられてきた。心のどこかでは家族が近くにいたら自立できない自分もいて、自立できるのかと不安を抱くこともあった。
しかし悩みごとは抱え込まない方だ。ストレスも抱えない。そもそもストレスになる生活をしていない、自由に楽な学生生活を過ごしてきた。
リア充というのか。
人見知りもないから誰とでもすぐ仲良くなる。男女ともに幅広いジャンルで友達が多い。人を嫌いになることは少なくともあまりない。周りから嫌われていたり、苦手意識を持たれている人とも普通に話せる。
そう、陰キャにも好かれちゃう。
人は何かしらいいところがあるからね、そこを見つけるのが得意だ、興味深い。
私は中学、高校、大学と所属のグループに属していた、女はすぐにグループにしがちだ。学年の中心的なグループにいた。周りからは「あのグループみんな可愛いよね」「近寄りがたいよね」「楽しそうだよね」いろんな意見が飛び交う。
表上いい顔をする私でも裏では悪口を言ってしまう。性格が悪い。いや、言わない人なんてこの世にいるのだろうか。言わない人がいるとしたら逆に怖い。
友達とうまく付き合っていく中で、恋愛もしっかり通ってきた。彼氏がいない時期最長でも一年半。中学から何かしら彼氏がいた私にとって男に困ってない。勉強と遊びをうまくこなしてきたつもりだ。
とくに高校生、青春をたくさんした。
制服デートに、学校帰りのニケツ。部活をしている彼を学校で待つ。
思い返すとニヤニヤがとまらない。
修学旅行ではみんなの前で告白された、苦い思い出も今となってはいい思い出だ。
他校の男子とも学校、部活が終わって夕方から夜にかけて自転車を押しながら散歩。
夜道が好きだ。
家の前まで送ってくれようとするが、親にバレるからといって家の近くでバイバイする、という感じもまた青春を感じる。
花火大会で喧嘩別れ、イオンの前で振って別れる、別れ方もなんか青春を感じる。
大学生ではまた一つ大人になったように遊んだ時期もあった。
思い返すとそれもまたいい思い出だ。
成人式の日に久しぶりの再会で付き合いました、みたいな青春はなかったけどね。
二十歳を過ぎたあたりから、お酒、クラブ、オールで飲み会などなど。
なんだよ、クズじゃん。
そう、クズな時期もあったみたいだ。
彼氏いたのに、夜クラブ行って朝帰り。
彼氏にはちゃんとクラブ行くと言った私も今となっては面白い。
嘘つけよ。
なんだかんだ正直に生きてきたんだよね。
友達と彼氏を五:五、いや八:二で友達を優先してきた。
大学の友達もみんな個性が違うけど、性格の悪い感じがまた似てる。友達が悪いと言ってるわけではない。友達同士って似るんだよね。
見た目はガリガリのカマキリみたいに細いのにおっぱいはある。スタイルがいい。
櫻井 千春。
目も大きくてモデルといってもいいぐらい美人だ。しかしモテるとゆうのだろうか、そこがまた疑わしい。性格が男だし、彼氏に依存タイプだし、好きになる男がダメ男ばかり。勿体ない。大学生活ずっと隣にいた私は思う、他にいい男がいると。耳にタコができるぐらい言ってきたけど彼女の耳には無意味だった。
そしてもう一人、みーちゃん。
通称 相澤 みなみ
冷静で落ち着きのある印象を持たれがちだが、実際はそうでもない。完璧人間なんていないのだ。肝心な時にどっか抜けているんだよね。見た目は美顔でハッキリした顔立をしている。モテる。長く付き合った彼氏もいた、恋愛では大先輩だ。違うように捉えると恋愛経験少なく、男友達が少ないという点だ。
性格が全然違う私達は仲が良い。女々しくなく一緒にいて楽だった。今となればなんでも言い合える仲にまでなった。
関東の就職先が決まった時も、名古屋の家を追い払う時も、三人でパーティーをした。
寂しい。楽しい。いろんな感情が込み上がる。
「友達今日で終わります。」ではないのだから。
大学卒業して就職するまで、ほぼ毎日のように一緒にいた。笑い合った。
そして、
二十二歳の三月。関東へ引っ越しした。
楽しい日々を送る予定でした。
“予定”とは時によって崩れることもある。
単なる日常を送っていた私はある一人の男性との出会いをきっかけに、大きく人生が変わったのだった。
この本を読み終えた頃にはあなたは大きく変わることができますか?
ハッピーバッドエンド。
物語が始まります。
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