見出し画像

No.773|思わず考えてしまった、2つの掛け時計の話

2025年2月15日 No.773 
当ブログは、ビジネスパーソンに向け、日々働く中で得た気づきについて発信します。
ーーーーー


先日、ある私鉄のターミナル駅の中にある、立ち食いそば屋に入った時の話です。


その立ち食いそば屋には、「掛け時計」が「2つ」あります。

しかし、両方の時計が「5分」早いんです。
最初見たときは、目を疑いました。


この某私鉄ですが、「00秒」で発車します。
もう、本当にめちゃくちゃシビアです。

17時00分発の電車だったら、16時59分50秒くらいから発車前のベルを「ブーーーーーーーーー!」と鳴らして、17時00分00秒に発車します。

関西の鉄道(JR・私鉄)の中では最もシビアで、乗客が走ってきているにも関わらず、目の前で平気で扉を閉めます。

絶対に待ちません。
元国鉄のJRとの違いを感じます。


そうした背景があるため、立ち食いそば屋を出て電車に乗るには、ホームに店があるとはいえ、立ち食いそば屋を発車時刻の1分前には出ないと危険。

しかし、移動中なので、熱々のそばやうどんを食べる時間は7~8分。
そんな中、1分という時間は大変貴重です。


そして、冒頭の時計の話に戻ります。

5分のズレは、もはや時計として意味をなしていないんです。


では、なぜ5分のずれが生じているのか。
構造的に考えると、2つともが5分ズレているならば、わざとずらしています。

ここからは妄想ですが、通常通りの時計で運用していた際に、電車に間に合わなかったというクレームが多かったんだろうと思われます。


備え付けの時計って放っておいたら、少しずつずれていきます。
ぎりぎりまで食事をして、車両に向かったら、上述の通り、発車時刻にシビアですから間に合わない。

そして、他責の人は、電車に乗り遅れた責任をそば屋の時計に見出しますからね。

「あの時計で1分前に出たのに、間に合わへんだやないか!」


そこで、1分早くしとくか、2分早くしとくか、5分か、10分か。
内部でも議論したことでしょう。

出た結論としては、「1分~4分だと時計がずれていると考える客もいるだろう。日本には、5分前行動という言葉もあるから、5分前やったら収まりがええんちゃう」、と。


結果として、時計として意味をなしていない時計という形になったんでしょうね。
※あくまでも妄想です


さて、長々と何が言いたいかというと、供給者側の論理を優先した時に、需要者側にとってはそんなの知らんよ、ということが起こり得るという話です。

・もう、それって何のためにやっているのか?
・そもそも実現したかったことがぶれ始めて形だけやっていることになっていないか?


時間が経過してきて、特にそれが風景になってきて、誰も疑問に思わなくなっていると危ない。

そんなことを急いで食べながら学んだ、立ち食いそば屋のお話でした。


最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も「即断・即決・即実行」「当事者になり、出番をつくる」「天才ムーブを避ける」「具体⇒抽象⇒具体」でいきます!

●本日のまとめ

・供給者側の論理でやっていることで需要者側からすればとんちんかんなことになっていることは多くあるのではないか。
・結果として、供給者側にもあまり意味のないことになっており、誰にも役立たないものになっているケースもある。

いいなと思ったら応援しよう!