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趣味としての脱Google Google日本語入力編: でぇじょぶだ、ATOKがある

僕は日本語入力システムについてはこれまで色々使ってきた。Google日本語入力が出た時は衝撃で、「時事ネタが一発変換できるだと……?」という驚きは今も忘れられない。

それで長いことGoogle日本語入力を使っていたが、今はATOKを利用している。脱Googleとか関係なく、今はATOKのほうがクオリティが高いと思うので使っている。


Google日本語入力の衝撃

僕の日本語入力システムの変遷は、MS-IME→Google日本語入力(出始めから?)→ATOK(2012.10.4〜)→Google日本語入力→ATOKとなっている。

Google日本語入力は控えめに言っても偉大だったと思う。MS-IMEとATOKの小競り合いを横から一気にぶっ飛ばして、日本語入力システムの世界のステージを別次元にした。特に、当時学生時分だった僕にとって、無料でMS-IME(当時)よりも圧倒的な性能を誇る日本語入力システムを使えたことは、本当に素晴らしかった。もうそんなの使うしかないじゃない。ベータ版時代から使っていたかはわからないが、少なくとも正式リリース(2010-12)からはすぐに使っていたはず。

まぁそれでも、働き始めると小銭が出来たので、2012-05からはATOKを使っていた。が、それから1年ばかりしてGoogle日本語入力に出戻ったのは、小銭をケチったのではなく、純粋に性能のためだ。当時(2013年)の心情が下記の記事に綴られている。


かなり古い記事で、記事の書き方に当時Livedoorブログを利用していた名残が見受けられる

当時の読みづらい記事なので特に読む必要はないが、記事タイトルにある「リアルタイム変換」とは「サジェスト」のことを言っていると思われる。なんでリアルタイム変換って言ってるんだろう。変なの。今だと、ことえりのライブ変換のことかなと思っちゃうよね(当時そんなものないけど)。ちなみにライブ変換は僕は全然好きではない。

記事を見ると、ATOKから乗り換えた最大の理由として、Google日本語入力のサジェストの便利さをあげており、それは確かに大きかったと思うけれど、ATOK Syncを初めとしたATOK自体の不安定さも原因の一つであったと今は思う(当時はあまりに認識できていなかったようだが)。

当時のジャストシステムが相当の危機感を感じていたのは想像に易く、Google日本語入力的なシステムを取り入れようと必死だったと思うが、元々そういう会社ではないためか、正直安定しているとは言い難かった。日本語入力システムが安定していないのは致命的だ。

新星Google日本語入力は、無料であるにも関わらず、老舗のATOKをぶっ飛ばすインパクトと実際的な性能があった。

ATOKに戻った経緯

そんなわけで2013年より、その後10年にわたってGoogle日本語入力を使い続けた。逆に言うと、10年で使うのをやめた。今はATOKを利用している。その時の心情を綴った記事が以下だ。


記事の書き方の変化に、僕自身の成長が窺える

実を言うと、この記事に書くべきことはすべて上記記事に書かれているのだが、まぁ割と長めの記事だし、焦点が異なるので、超ざっくりまとめると、「2013年はGoogle日本語入力のほうが優秀だと感じられたが、2023年になると逆転して、ATOKのほうが優秀だと感じられたので、再び乗り換えた」である。

10年の間にATOKは安定し、また持ち前の正確な日本語入力を目指したポリシーに上手な形でサジェストを取り入れることに成功した。価格も月330円と比較的熟れている(と僕は思う。毎月新語などで更新があるので、サブスクリプションにも納得性がある)。そして学習能力は素晴らしく高い。高すぎるくらいだ。人に見せられないサジェストいっぱいできちゃってるねぇ……。

一方で、10年の間Google日本語入力は別に変わらない……どころか、使い勝手が悪くなったとすら思う。端末間における辞書の同期すらできないし(これマジでなんで?「Google Developers Japan: Google 日本語入力の開発版をアップデートしました。(1.12.1599.10x)」)、なにより学習能力が低すぎる。自分のサイト名すら覚えてくれない。その癖、誤変換ですらない、間違った日本語が候補に出てくることがやけに多くなったような……。いやこれほんと、昔よりも性能が下がったというのが偽らざる実感なんだよなぁ。上記記事では、「個人のニーズを捉えず、流行にばかり堪能」と表現していたが、今もそう思う。

結果、ATOKの「持ち前の日本語能力 + 改善された辞書 + 高い学習能力 + 推測変換」のコンボによって、その変換効率は今のGoogle日本語入力を凌駕している。少なくとも僕はそう感じた。

ATOK以外

そんなわけで僕は今はATOKユーザだし、それに満足している。僕にとってはそれで終わりだが、そうは言っても「日本語入力システムにお金を払う」ことに抵抗のある人は多いだろう。

そうすると……そうね、「MS-IME or ことえり vs Google日本語入力」だったら……うーん、これはまぁきわどいかもねぇ。MS-IMEは最近頑張ってるっぽい話も聞くけれど、ことえりはなんか相変わらずっぽいしなー。ま、無料だと多少我慢するところはあるかもしれないね。サブスクがイヤってだけならMacだとかわせみもあるが、使ったことないからなぁ。

まぁでも、脱Googleを標榜するなら、もとよりある程度の費用や不便は受け入れることになる。次の10年でどうなるかはまたわからないけれど、2024年現在においては、金払ってATOKがいいんじゃないかな、と思う。趣味には多少の金がかかるものよ。

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