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もう戻れないのに
美容院でカットとパーマをしてもらってきた。
その間ずっと大御所ロックバンドのリーダーのソロアルバムの新譜が流れていた。
酷くネガティブというか後ろ向きな歌詞で、おまけに昔の給食を思い出すような音だった。
夢は過ぎ去り
自分の足で踏みだし
現実の中でもがいて
幸せが身に染みた
明日を憂い
いつか大好きなひとに巡り会える
平和な街で共に生きよう
人生の旅は雨のハイウェイだって?どうかしてる。
つまり明らかに高齢者となったファンの心を操るプロの歌詞と音だと思った。
でもちょっとまて
この歌詞はヨルシカの『負け犬にアンコールはいらない』に骨子は似ているじゃないか。大人版ヨルシカなのか。だがヨルシカの狂ったようなギターやヴォーカルではないし、何かが決定的に違う。ずっと考えていた。
そうだ、大人版ヨルシカには色がないのだ。匂いもない。夏のバス停もないのだ。
それが老いるということなのだろう。
鏡の中の自分に語りかけた。
もう一回もう一歩でも歩いたら負けだ
名もなき花でも歌うか
早く世界を救えよ
おまえらの愛とやらで