60代からの「お金」の貯め方・増やし方
こんにちは!様々な専門家と気軽に相談出来るサービスを提供してるトークンです。今回は資産運用についてお伝えしていきます。「ミドルシニア世代が老後資金を作るラストチャンス!」などと、巷では言われていますが、60代にできる資産づくりも今の時代あるのです。今回はファイナンシャルプランナーの久保寺先生に、60代からの老後資金の貯め方と増やし方について解説いただきました。
「急がば回れ!」まずは
老後の現実と向き合うところから
最近、「人生100年時代」「老後の2000万円不足問題」など、老後に不安を抱かせるような過度な情報が氾濫していますね。
不安が故に漠然と「お金をためる」より、まずは老後に必要なお金の収支(キャシュフロー)計画を立て、現実と向き合うところから始めてみましょう。
【日常生活費のキャッシュフロー】
日常生活費のキャッシュフローを事前に3Stepで想定しておきましょう
[1] 現在の生活費を把握(イベントなどにかかる費用を除く)
[2] [1]よりリタイヤ後の生活費を想定(現在の生活費から教育費など、不要となる費用を省く)
[3] 老後の月収を把握(労働収入、年金等 *退職金、貯蓄などのまとまった資産を省く)
★[2]老後の月収ー②リタイヤ後の生活費= 日常生活に使える額
ここがマイナスになっていると、手持ちの貯金を切り崩していく事になります。逆にプラスがあると安心ですね。冠婚葬祭などイベントの費用についても、次のように考えることができます。
【イベントにかかる費用のキャッシュフロー】
[1]イベントの種類、時期、費用を想定(旅行、車購入、子供の結婚、介護等)
[2]退職金、貯蓄などのまとまった資産
★イベントに不足するお金の額=②資産―①イベント費用
いかがでしょうか?少し難しく感じるかとは思いますが、老後の資金が「いつ・どのくらい不足するのか?」を目で見て実感できますね。
日常生活費のキャッシュフローを黒字に
日常生活費は「定期収入(フロー)」で管理していきましょう。
「定期収入(フロー)」の黒字化は支出と出費の工夫と、余剰をストックに回すのがコツです。
[1] 収入を増やす工夫をする
リタイア後も可能な限り長く働いて労働収入を得ていくことがおすすめです。労働収入で生活費を賄うことができれば、年金繰り下げで受取金額を増やす、など定期収入の長寿化と増収が見込めます。
[2] 支出を減らす工夫をする
例えば、生命保険・医療保険は国の社会保障制度を最大限に生かし、大幅に見直すのも工夫のひとつ。住宅ローンの残債があれば金利が低いものへ借り換え利子を減らす、ほかにも光熱費、通信費、食費などの固定費を一から見直す機会を作りましょう。
「貯蓄等のまとまったお金(ストック)」を
長寿化でイベントに備える
資産を長生きさせるためには「残すべきものは残し・使うべきものは使い、運用で目減りを最小化」を目指していきましょう。
[1]絶対に残しておきたい資産は長期の定期預金・国債・信託等の「気軽に引き出せないところ」に(金利は低いですが目減りすることはありません)
[2]残りの資産は「イベント費用」の資金になりますが、同時にリスクの低い資産運用で目減りを最小化し、資産の長寿化を図ります。住宅ローンの残債を退職金等で一括返済しない、という選択肢もありますね。
[3]リスクの低い資産運用の心得は「投資先を分散する」こと。長期積立で(10~20年)少し ずつ資産を取り崩していく、手数料などのランニングコストが最小限である、など…あらゆる角度からリスクを低くする選択をしていくことを意識しましょう。
[4]NISA、積立NISA、iDeCo などの国が推奨する仕組みは、メリットとデメリットをしっかり理解した上で活用しましょう。
まとめ
「お金は使うためにあるもの」で、「お金をためる」ことを目的化せず「使いたい目的」と「使いたい時期」を見える化する事が60代からの「お金」の貯め方・増やし方の肝となるでしょう。しっかりためて・しっかり使っていただきたいと思います。
また、社会保障制度(健康保険、公的年金、雇用保険等)について理解を深め、最大限に活用することが、入りを増やし・出を抑える、第一歩かもしれません。
「入るを量りて出ずるを制する」と「資産の長寿化」で老後資金の安定化を目指しましょう。
今回お答えいただいた専門家
久保寺孝次 先生
「自分の老後」と向き合うため、ファイナンシャルプランナーの資格久保寺孝次を取得。自ら実践し日々試行錯誤した経験を活かし、庶民感覚でフラットなアドバイスをする、庶民派アドバイザー。
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