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家族のかたち 【114/1096】

家族のかたち
変わりつづけるかたち
増えたりへったり
出会ったり別れたり
大切にしてもしなくても
かわっていくそのかたち

わたしの親は離婚している
あるとき一家離散のように
ちりぢりになった
兆しは見えていたのだけれど
親が別れる 
なんて想像もしてなかった
20代のわたしには衝撃であった
幸せな家族だと思っていたので
トラウマになるような年でもないけど
ダメージは大きかった
かなり引きずった記憶がある
かすがいなんて古いけど
自分の力や存在 希望ではどうしようもできないことがある
人の気持ちは変えられない

兄が結婚したとき
姉のほしかったわたしに
姉ができて
家族って増えるんだと知った
甥っ子や姪っ子にもめぐまれ
なんとかわいい生き物がいるのかと
幸せな気持ちを知った
永遠に続くような幸せ
はたからみたら
仲良さげ兄家族も
しだいに亀裂がうまれ
別れることになる

自分は家族ができたら
添い遂げられるよう
大切にしようと思っていた
家族は崩れることがある
だから大切に丁寧に育てなければ

自分の努力不足なのか
叶わぬことは多々ある
理想がなんなのかは人によるけど
ほんとうに理想のような
幸せな家族って実際には
あまり見たことがない
家族のかたちはそれぞれだと
年を追うごとに実感する
自分たちなりのかたちを
その時々に合わせて
作っていくものなのだろう

いまの状況も
世間からしたらまれだけど
わたしたちには日常で
誰かに理解してもらうものでなく
自分たちで作り直し
つづけていくものなんでしょうね

どんなかたちであれ
傷は負うよね
と友人はいった
彼女もそれなりに苦心している
それでもめげずに
子どもなり家族なりを愛し
生きつづけている

ひとりでは体験のできなかったことを
体験しつづける
自分のことだけでは
成り立たない生活を
遂行しつづけること
つづけていくことが
いまは大切である

家族ってなんだろうね
呪縛であり生きがいであり
希望でありときに絶望をもたらし
支えであり傷にもなりうる
なんにしても
自分が選びすすめたいなら
やり続けるしかない
いろんなかたちを
模索しつづけるしかない
それが幸せなのかもしれないね
終わらない追求
完成しないこと
それが幸せなのかもしれないね

今日もありがとう
模索の先の
未知のかたち