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【740/1096】謝る

きみの不遇について
わかったことが増えた
この2年 ぼんやりしていたことが
今になってせまってくる

きみのことばの真意
病気かもしれなかったこと
それをケアできなかったこと
生きづらさを抱えていたこと
家族の理解が得られず
このまま生きていくことが困難だと
感じていたであろうこと
その先に死があったこと

半分はわたしの責任
母親のくせに気づかず放置した
そう思われて仕方ない
自分のせい
苦しかっただろうし 辛かったはず
恨んだだろうし 悲しかったはず

ごめんねと謝るしかできない
やり直すことができない
こどもの世界は家族の世界
きみの世界を良くしたかったのに
できなかった
死ぬなんて思わなかった
そんな言い訳したところで
何にもならない

死ぬほど苦しかった
というよりも
この先このまま苦しいなら
死ぬしかないな 
そう考えたのではないか

死ぬことを考えない人に
死ぬことを考える人の
苦しみはわからない
伸ばされていた手を掴めない
伸ばされていることにも気づけない

やっと 今頃になってわかる
遅すぎるし 鈍すぎた
どうしようもない
ごめん ごめんなさい
届かない謝罪

残された者の日々