無のループ 【89/1096】
1番はじめに感じたことは無だった
なにも感じないこと
感じてないことはわかっていた
悲しくもなく苦しくもなく
ただしんとしたところに
いるような気持ちだった
半年がすぎた頃
すこしずつリアルが迫り
この現実を感じられるようになった
一番苦しく辛かったように思う
どうにかそこから抜け出して
また無に至る
無から底へのループをめぐる
無のときは無敵である
まるでなにもなかったかのように
普通に話せる
気持ち悪いくらい普通なのね
話を振られても普通に返せる
思い出すことだってできるし
ただ写真は見れなくなった
写真はどの時代も無理だ
無が壊されるから
なるべく見ないように
いつか
ちゃんと向き合えるときが来るといいね
今度友人と会う
大切な人だ
あの人に会うと
きっと無ではいられないだろうね
悲しいね
悲しみを表現するのが悲しい
なにも感じなければ楽なのにね
昔からの大切な友人
きみつながりの友だち
会いたい人はすこしなのに
会えなくなった人が増えた
いまの状況で会える人は貴重だね
ありがたいね
今日もありがとう
命の恩人とさえ感じています