タレントビジネスの盲点とは

芸能マネージャーとして約10年程、その前はレコード会社でも働いていました。それ以外にも、イベント会社にもいました。エンターテインメント業界のリアルをお届け致します。

タレントビジネスにおいての「タレントのモチベーションの必要性」について書きます。

これは私の経験談になります。
あるタレントを売る為に、タレントの意識が成長しないままに進めてしまった失敗談です。

そのタレントを売る為にある企画を作りました。その中身は全部私が考えて、そのタレントはプレイヤーとして動くという形を取っていました。勿論、その企画内容をタレント本人にも考えさせていましたし、そのタレントが考えた企画も行っていました。

それが話題になって雑誌のインタビューを受けるようになりました。
その時に気づいたのが、タレントがプレイヤーとしてやっていただけで、本人の中身が全く成長していなかった事です。

経験をすれば、その経験や体験は、自分のものになって語れるようになっていくと思っていましたが、それは全くの勘違いでした。
タレント自身が、ちゃんと情報を吸収して、それを成長に変えないといけなかったのです。その意識は全く無く、ただ、プレイヤーとしてやっていたのです。

その後、地上波の全国放送の出演依頼も来ましたが、事前打ち合わせの段階でも、そこが露呈した結果、出演は無くなりました。

この教訓は、マネージャーの力で、そこまで持って行く事が可能だと分かりました。逆に、そこまでが限界だとも気づきました。
今の時代は、タレントの思考や熱量が目に見えて分かってしまう時代になりました。タレント本人に中身が無ければ簡単にバレてしまいます。

マネージャーの仕事は、仕事を取ってくる、結果を出すだけではダメなのです。タレントのモチベーションと熱量を上げながら、タレントの才能を伸ばしていく事が非常に大切になります。

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