ライフ・アウトライン実践0-2 「ライフ」という言葉について
前回の記事はこちら。
本題に入る前に、「ライフ」という言葉について少しだけ。
ライフ・アウトラインのことを、もともとは「生活のアウトライン」と呼んでいました(『アウトライン・プロセッシング入門』ではそうなっています)。
私は「生活」という言葉が好きなのですが、一方では「日々の生活に追われて」とか「生活感丸出しの」みたいな言い方もある。まるで「人生の重要事」を対立するどこか些細事のように扱われる言葉でもあります。でも、英語では「生活」も「人生」もどちらもlifeです。生活と人生は本来同じものなのです。
生活(ライフ)は、人生(ライフ)に規定されます。そして人生(ライフ)は、生活(ライフ)の積み重ねに影響を受け、変化していきます。
これは以前も出てきた『アウトライン・プロセッシングLIFE』のキーフレーズです。実はタスクを文章のようにアウトライン・プロセッシングしていた結果として得たいちばん重要な気づきがこのことだった。
アウトライナーで文章を書いていると、このことは簡単に実感できる。トップダウン組み立てた見出し構造に基づいて文章を書いていく。でも細かい末端の文章にたまたま書いたことによって見出しは変化する。結果的にアウトライン全体が変ってしまう。
アウトライナーの中では上位階層が下位階層に影響を与えるのと同時に、下位階層もまた上位階層に影響を与える。上から下への一方通行ではないのです。この効果を意図的に利用することを「シェイク」と呼ぶのでした。
そして、その原理をタスクのアウトラインに当てはめたのが先の引用です。
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