ライフ・アウトライン実践3-2 LIFEを書くとは文章を書くこと
DOを扱うツールには「選択基準」を扱う仕組みが必要だ
LIFE-ASとLIFE-BEの考え方について、もう少しお話しさせてください。
LIFE-ASの機能は、他者や社会との関係の中であるべき/ありたい自分をクリアにしておくことです。そしてLIFE-BEの機能は、自分自身の欲求や願望をクリアにしておくことです。
手持ちの時間を超えてタスクが降りかかる環境下では、タスクをいかに効率的にこなしたところで限度があります。だからこそ、タスク(≒DO)を扱うツールには、タスクの「選択基準」を扱う仕組みが不可欠だと私は思っています。
いわゆる「タスク管理アプリ」の多くがそれを持っていないのは不思議なことです。それが私が既成のタスク管理アプリを使わない(使えない)理由のひとつにもなっているし、タスク管理のためのアウトラインから生まれたライフ・アウトラインは、当然その機能を持っている。それがLIFE-ASとLIFE-BEです。
ところで、「手帳」の世界にはこの「選択基準」の機能を持つものが以前から存在します。有名なところではフランクリン・プランナー。『7つの習慣』を実践するツールとしてのフランクリン・プランナーには「ミッション・ステートメント」や「価値観」や「役割」などを書き込むリフィルがあり、それらがタスクの選択基準としての役割を果たすようになっています(そういう用語は使われていませんが)。
好き嫌い・向き不向きは別として、フランクリン・プランナーの思想は、スケジュールやタスクを効率的にさばくことを中心に設計されていた従来の手帳(主にシステム手帳)に対するアンチテーゼでもあり、これは重要な視点だったと思います。現代のタスク管理アプリでは再び「効率的にさばく」だけの思想に戻ってしまったように見えるのは残念なことです。
よくある「夢を実現する手帳」の類いも、タスクの選択基準を扱う機能を持っているという点ではフランクリン・プランナーと同様です(これまた好き嫌いは別として)。
それは文章を書く作業
それではフランクリン・プランナー的な機能をそのままアプリ化したものがあったら理想のタスク管理アプリになるのかというと、たぶんそんなに単純ではありません。
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