ライフ・アウトライン実践2-1 DO-ALLの役割と機能
前回はこちら。
DO-ALLの概要
今回からDO-ALLの話に入ります(でも、DO-DAYSも深く関わっています)。まずはライフ・アウトラインの中でのDO-ALLの役割と機能についてお話ししましょう。
DO-ALLはライフ・アウトライン構成する4つのパートのひとつです(ライフ・アウトライン全体の構造について詳しくは以下の記事を参照してくださいね)。
DO-ALLの役割と機能については以下の文章が語り尽くしています。上の記事でDO-ALLのnote欄に組み込んでおいた文章です。
語り尽くしていると言いつつ、もう少し詳しくお話ししましょう。
DOの全体像を考える
「抱えているDOの全体像を考える」と言っても、全てのDOを網羅し、完璧に整理したアウトラインを作ることが目的ではありません(そんなことはそもそも無理ですよね)。DO-ALLはどちらかと言えば現在進行形でDOをシェイクし、その姿を明確にしていく場所だと私は捉えています。
まずは当面のDOを思いつくまま書いていく、という程度で充分でしょう。それを起点にシェイクしていくのです。シェイクしているうちに、DO-ALLは成長していきます。しばらく使っていれば、現在進行形のDOを充分カバーできるはずです。
プロジェクトリストに相当する?
「(DO-ALLは)一般的な用語で言うとプロジェクトリストに相当する」というところにはちょっと補足が必要かもしれません。
私はDO-ALLを「プロジェクトリストのようなもの」と説明することが多いのですが、それはあくまでも便宜的な例えです。より正確には「プロジェクトリストの役割も果たすアウトライン」と言うべきかもしれません。「DO-DAYSがインボックスの役割も果たす」というのと似たような感じです。
実際には、DO-ALLはいわゆる「プロジェクトリスト」よりもずっと柔軟で幅広いものです。
DO-ALLが扱うのはその名の通り「DO」です。DO-DAYSとセットでDOを扱うのです。DOについては「ライフ・アウトライン実践1-4 DO-DAYSに書かれるのは「タスク」ではない」で詳しくお話ししましたが、長い話を短くすれば、DOとは「行動についての思い」です。何かをやろうと思う。どこかに行こうと思う。それを書き出したものがDOです。
何かをやりたいと思うとき、思いは「タスク」や「プロジェクト」の形で頭に浮かぶわけではありません。頭には「あれをやりたい」、「これをやっておかなくては」という漠然とした思いが浮かぶのです(そうですよね?)。
タスクやプロジェクトの区別が必要になるのは、タスク管理ツール(あるいはタスク管理手法)の中でタスクとプロジェクトが区別されているからです。もちろん「タスク管理」をちゃんと行なうにはそうすることが必要です。タスクを書く場所にタスクではない「思い」を書いてしまうと、システムは機能不全に陥ります。これは多くの人が陥る失敗です。プロジェクトについても同様です。
DO-ALLでは「これはタスクかプロジェクトか」などと考えなくていい。何かをやりたい、やらねばという「思い」をそのまま書けばいい。書いてからシェイクする。シェイクしながら、その姿を明らかにしていくのです。
DO-ALLの目的は、DOを「管理する」ことではなく「考える」ことです。シェイクされることでDOは加筆され、分割され、結合されながら形を変えていきます。結果的にDOがプロジェクトの役割、タスクの役割、目標の役割……を果たすことになります。DOは状況によって「タスク」でもあり得るし「プロジェクト」でもあり得るし、もっと言えば「目標」でもあり得るのです。
このDOのダイナミズムを扱えるのはプロセス型のアウトライナーだからこそ、です。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?