石徹白Life1055日目【限界集落と呼ばれる土地で私達が総力を挙げて取り組む秋の結(ユイ)作業】
2020年11月7日(土)「井普請」または「湯ざらい」と呼ばれる集落内の用水路掃除が行われました。
朝8時に約60人が石徹白土建前に集合。
挨拶の後は各自が散らばって動きます。
毎年、春と秋に実施されますが、
作業は水路にたまった落ち葉や流木を除去していくこと。
同時に、周辺の草刈りもします。
湧水が豊富な石徹白地区とはいえども、
かつては水路が整備されておらず田んぼで米づくりをしにくい状況でした。
石徹白川の本流を丸太橋で渡って、対岸に田んぼをつくり、
崖地に在る細道を登ったり降りたりしながら、
稲穂を集落へ運んだと言う苦労話も聴いています。
それから比べると、耕地整理がされ、
大規模な機械も入るようになった現在の田畑は何とありがたいことなのか。
私も移住して3年目で人生初の米作りも経験しました。
水路の存在を日々感じてすごす1年でした。
まだ紅葉した木々から葉っぱが落ちてきそうですが、
ひとまず感謝の気持ちで取り組みました。
石徹白地区には4つの在所(上・中・西・下)があり、
どの水路を担当するかはそれぞれの組長さんが指示します。
小雨の中、MさんとRさんが草刈り機で、
私達は鎌やジョレンや鋸などを使います。
U字溝だけでなく、手掘りの水路があったり、
用水路の壁が崩れていたり、落ち葉が山盛りになっていたり。
なんと!途中で岩魚も泳いでいました。
私達の暮らしや食べ物が森や川と直結している証でもあります。
約3時間、一本の流れにもいろんなことが起きていることを感じつつ、
綺麗になった水路に上流から水がドッと流れ込んできた時は、
やはり感動します。
同時に、あと10年したら、こうした結の作業も過疎高齢地では、
なかなか厳しい現状がさらにハッキリすると思いました。
100軒250人の集落でこれだけの距離と作業を維持継続していくには、
今後の手を打っていく必要がありますね。
作業をしながら、いろんな話を聞ける楽しい秋の一日でした。
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