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発熱外来を予約制にしている理由

自分の病院では発熱外来をしています。
通常外来は、初診は予約せずに来院して構わないのですが、
発熱外来は、原則的に予約をお願いしています。

なぜ発熱外来を予約制にしているのでしょうか。

1.発熱で受診の患者様のために

 当初自分の病院は、事務所として使っている場所に発熱外来を設ける予定でした。ですが、許可がおりませんでした。発熱外来であっても、もともと病院として申請している土地の中でつくらないといけないとのことです。やむをえず病院の脇に、仮設テントを設けました。ストーブは置いていますが寒いです。熱があってつらい方が、長く待つのはつらいと思います。
 なので予約をして、待ち時間なく受診していただきたいのです。

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2.通常診療の患者様のために

 病院の入り口では、非接触型の体温計を用いて検温しています。ですが最近は外気が冷たくて、体の表面温度が下がってしまい、役にたちません。また解熱剤を服用されてから来院されると、体温計で発熱者を見分けるのは困難です。結果窓口まで来られて、始めて発熱者と分かることがあります。短時間でも、 通常診療の患者様と、一緒の空間に滞在することは避けたいのがものです。
 前もって連絡いただくことで、入り口で発熱ブースへスムーズに案内することができ、通常診療の患者様との接触を最小限にすることができます。

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3. 医療スタッフのために

 1時間に一人程度患者様がくるだけであれば、玄関の案内さえしっかりすれば、発熱者の動線を別にすることはできるかもしれません。それに一人ずつ来院される患者様のコロナ検査の陽性率は、それほど高くない印象です。
 ですが、例えば「職場の検温で同時に4人引っかかった」とか、「施設内で同時に3人発熱した」などで受診の問いあわせや、連絡なく直接来院されたりします。このような患者様は陽性率が高い印象です。それだけ迅速に対応しなければいけません。
 もし多人数が同時に来院された場合でも、診察室は一人診察することに換気や消毒をしますから、一人一人対応することになります。多人数同時には診療できません。受診可能かどうかの確認や、受診する順番の決定などで事務員が対応します。
 なぜ原則予約なのか、一人ずつ診療なのか、診療できるとすれば何時ごろからか、だれが先に受診するかなど決めるため、医療スタッフは長く患者様と接します。そのため感染のリスクが高くなる訳です。

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 その後テントで診察を待つ間も、換気や消毒などの対応をしておりますが、ほかの発熱者とも少なからず接触します。特に職場感染の方の場合、お互い知り合いなのでどうしてもテント内が賑やかになります。待ち時間が長ければ、それだけコロナでない方の感染リスクが高くなってしまいます。
 また待ち時間が長ければ、トイレ誘導なども必要になるかもしれません。トイレの際も、院内のスタッフが総出で、患者様で接しないよう誘導します。その後のトイレの換気や消毒を都度行います。実はトイレだけでも大変なのです。

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 また多人数の待ち患者様がいると、我々診療側も迅速に対応する必要があります。慌てて診療をすると、息が荒くなりエアロゾルを多く吸い込んでしまったり、防護服に不備ができてしまったりするかもしれません(自分も何度か、アイシールドなしで診療してしまったことがあります)。
 また、消毒や換気もどうしても荒くなってしまう可能性があります。できれば多少余裕をもって診療させて頂きたいのです。

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さいごに
 もちろん予約が入っていなければ迅速に対応しますし、お待ち頂ければ、診療はいたします。ですができれば連絡を頂きたいのです。
 コロナは「混雑した時(クラスターが受診)が危ない!」の感染症です。我々が感染してしまうと医療がまわらなくなります。
 ご協力お願いします!





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