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日本語でググっても正しい情報は得られない?

ここまでランニングやお酒のことについて、色々と調べてきました。
そこで気づくことは、ググって得られる日本語のサイトは結構片寄っているということです。
本当に正しい事を知りたければググるのではなく、文献検索をするか英語のサイトをググるのがよさそうです。

以下に例を挙げて比較してみます。

1.マラソンと鎮痛剤

1-1.文献検索

以前のNoteにもまとめました(Note記事:ランニングのとき鎮痛剤を飲むなら・・・

端的に言うと文献的には、マラソンの時のNSAIDsという鎮痛剤は胃腸障害や腎障害などのリスクがあるよ!でもアセトアミノフェンという鎮痛剤ならそこまでではないよ!
ということです。ですので、Noteでは飲むならアセトアミノフェンとまとめています。

1-2.英語でググると

Google検索には、英語のサイト限定で検索することができます(Google検索
実際にここで「マラソン(marathon)」「鎮痛剤(painkiller)」で検索して上位3位に挙がったサイトをみてみます。

1. レーシングプラネットのHP
アセトアミノフェンは比較的安全、但し肝障害に注意。
NASIDsは胃潰瘍や腎不全、喘息などのリスクがあり注意が必要。
オピオイド(麻薬)は依存性のほか、傾眠、昏睡、呼吸抑制の可能性もあり、使用を控えるべき。
2.ベリーウェルフィットのHP
ランニング前やランニング中、ランニング後はアセトアミノフェンなら使用はOKである。NSAIDsはレース後に十分な水分摂取のもと服用はOK
3.ランナーズワールドのHP
アセトアミノフェンは連用や大量使用で肝障害のリスクはある。使用する場合はランニング前後に1錠ずつ服用し、4日に以上連用しない。NSAIDsはランニング後に水分を十分に摂取したあとに服用しましょう。

一般の方が検索するサイトにも、文献を元にした内容で、さらに具体的な一般向けの服用方法について提案しています。

1-3.日本語でググると

同様に日本語で「マラソン」「鎮痛剤」でググった時の検索結果を挙げてみます。

1.大正製薬のHP
痛みを抑えるために鎮痛剤を飲むのはよいが、痛みの予防のために鎮痛剤を飲むのはやめましょう。

2.R×LのHP
痛みは体の危険信号、それを鎮痛剤で抑えて走るのはやめましょう。さらには鎮痛剤を禁止する大会も出てきている。

3.くすりの窓口「EPARK」
痛みを薬で抑えて走ったら怪我が悪化します。また、胃腸障害などの副作用もあります。飲むとしても用法用量を守りましょう。

日本語でググると鎮痛剤の種類の紹介もなく、一様にやめましょうとあります。それは正論なのですが、それではあまりに無難で保守的ではありませんか?

2.マラソンとBCAA

2-1.文献検索

マラソンのBCAA摂取の意義は、マラソン後の筋崩壊の抑制と筋の再合成を高める効果とされています。そしてマラソン後の免疫の低下を抑える効果も期待できます。以前はランニングのパフォーマンスを高めるという文献も見られましたが、今はあまりみられません。
以前の自分のNoteでもまとめています(Note記事:マラソンでBCAAを摂取する効果

2-2.英語でググると

鎮痛剤のときと同様に「マラソン(marathon)」「BCAA」で検索して上位3位に挙がったサイトをみてみます。

1.マラソンハンドブックのHP
ランニングにおける筋肉の維持と向上に役立つ。疲労を感じにくさせ、コルチゾルの生成を抑える。運動後の痛みの軽減のほか、エネルギー源にもなる。
2.ランナーズワールドのHP
疲労の軽減筋肉の損傷の軽減・筋肉の増加、疲労の軽減やエネルギー源となりうる。ただほとんどの人は食事から十分摂取できていて、BCAAを摂取してもそのような恩恵は受けられない可能性がある。
3.ランバズのHP
筋トレやボディビルダーでは有益だが、ランナーにおいては一部の人にとっては有益かもしれないが、多くの人にとってはプラセボ効果程度しかない。

BCAAは有用というものから、意味ないというものまであります。比較的文献に近い印象があります。

2-3.日本語でググると

同様に「マラソン」「BCAA」でググってみます。
1.大塚製薬のHP
ランナーにとってBCAAは大事な栄養素、サプリメントやドリンクから摂りましょう。
2.ランネットのHP
練習中は筋肉のサポート、練習後はコンディショニングの目的でBCAAを摂取。レース前・中はエネルギー源、筋肉の材料となるBCAAを摂取。
3.RUNNALのHP
マラソン中のスタミナ維持・疲労軽減、乳酸発生の抑制にアミノ酸がおすすめ。アミノ酸の中で特にBCAAが効果的。

BCAAは効果的というものがしかありません。さらにその後のHPをみても、BCAAに否定的なサイトは見当たりません。かなりの片寄りを感じます。

3.まとめ

他、例えばMCTオイルも、効果が怪しいとする文献や海外サイトがあるにも関わらず、国内では肯定派のサイトで埋め尽くされています。

なぜなのか・・・は分かりません。ただ日本語でググっても真実が得られない可能性が十分にあります。

本当に正しいことを知りたければ、文献検索や、英語でググるのをおすすめします。

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