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会いたい人に会う
「なぜいつも楽しそうなんですか?」
ときどき、このように聞かれることがある。
僕のこたえは簡単でシンプルだ。
「会いたい人に会うって決めてるから楽しいんです」
この言葉には偽りはない。
僕はいつの頃からか「会いたい人に会う」をマイルールにしてきた。このルールを徹底すると、「人に会う」、もう、これ自体がめちゃくちゃたのしみになる。
何か目的があって会う、ではなく、
会うこと自体が楽しくなるのだ。
会って、ベンチでしゃべるでも十分楽しいし、ファーストフードやファミレスで十分楽しいし、コンビニで買ったパンを食べるのでも全然いい。会いにいくまでの道のりも、お土産を選ぶ時間も、電車を待ってる時間も、みんな楽しくなる。
ふらっと入った居酒屋が美味しくなかったとしても、「あんとき、マズかったよね、あははは」とあとで笑い合えるしね。
だから会いたい友人に誘われて会いにいったりすると、そこから輪が拡がったり、僕のほうから誘って輪が拡がったり、ということもあって。少なくとも友人を介して会うわけだから、信頼感がベースにあって。嫌な気持ちになることは滅多にない。
このルール、ひっくり返せば、「会いたくない人には会わない」にもなる。会いたくない人にわざわざ会いに行かなきゃいけない、って相当きつい。
「社会ではいろんな人がいるから、そうも言ってられない」
というのはよーくわかる。というか、わかり過ぎるからこそ、
「会いたい人に会う」それ自体が、出逢えた偶然、そしてご縁の成長を祝う儀式のように思えてならないのだ。
・最近は作品を契機に、お会いできる方が増えました。