途上国でも夢や目標を持つ環境が必要だ。
ようやく屋外スポーツ施設での運動が許可された。
いくつかの条件はあるのだけれど、許可された施設内であればサッカーの練習を行うことは可能だと解釈している。
男女混合でお互いの良さを学び合い、高め合えるチームを作りたいと思っている。
女子選手の練習への取り組み方は男子は学ぶべきだ。
そして、男子の身体能力を前に女子選手たちはどのように攻略していくのかを考え実践することで成長速度は大幅に加速すると確信している。
いくつかの制限(身体能力差、性別によって考慮すべきこと)は設ける必要があると思うけれど、面白いチャレンジになるのではないかと思っている。
目標を持ってスポーツを全力で努力することで未来を変えたいという若い選手たちが集い、国際社会で戦える人材を育てたい。
夢や目標をもっと大きく描けるようにすることがこの国を大きく変えるきっかけになるのではないかと思っている。
アジアの途上国の社会では、「正しい」ことを発言することもできないし自分達の求める社会を追い求めることは難しい。
特に社会主義国家による支配背景があると尚更その色が強いと感じている。
言われたことをやっていればいい。言われてないことはやるべきではない。
クラブチームを運営し、選手たちに指導もする中でそうした思考を垣間見る事があった。でも、スポーツではそうではないんだよと常々伝えてきた。
スポーツは小さな社会だと僕は考えている。それを社会に出た時にも応用できるような思考、またそうした時に立ちはだかるであろう壁に対してもどうやって乗り越えていくのかは
スポーツでは体験的に学ぶ事ができると思っている。
しかし、一つ問題なのはこの国の若い選手たちが情熱を持って取り組みたいと思っても経済的な問題を抱えている。
そうした情熱をぶつける環境を作ろうとすると、もちろんお金は掛かる。
週に3回であれば、施設利用費用のみで6万円ほど。
4回であれば8万円ほどとなる。
これは施設利用の費用のみだけであるので、その他の経費も含めると
その上で30名の選手を抱えるとして、一人当たりの費用負担は5,000円ほどは必要だけれど、彼らがどれだけを負担できるのかをアンケートして調査をするとやはり2,000円ほどとなり、大きなギャップが生まれてしまう。
やりたいと思うことを実現するために、あらゆる可能性を考えていかないといけないと思っています。
情熱を持って、そして海外へと目を向けてチャレンジする若者がこのラオスという国に生まれたらきっと面白い変化が社会にも起きると思う。
そして、価値があるものだとされていた価値のないスポーツがこの国でも見直されるかもしれない。
まず、スポーツチーム側が見直すべきだと思う。
サッカー選手を育てるのだけれど、社会においてサッカー選手が必要かというとそうではないと思う。
だけど、例えば時間をしっかり守る事ができるサッカー選手だったり、
英語や日本語を話せるサッカー選手、
学校で体育を教える事ができるサッカー選手、
海外で活躍できるレベルを持つサッカー選手を育てる事ができるのであれば、
それは価値あるものかもしれない。
国内で、ただサッカーが上手いということは残念ながら価値があるとは言えないと思う。教える事ができる方には価値があるかもしれないけれどね。
これまで1年半で取り組んできたことがラオスの選手たちにも伝わっているようで、「一緒にトレーニングをさせてほしい!」というメッセージを非常に多くもらう。
これまではスポーツが禁止されていたのでそれができなかったけれど、
その情熱を消してしまいたくないし、そこに賭けてみてほしいなと思う。
ラオスの現状として、そうした熱に対して支える事ができる環境がない。
だから無関心やモチベーションレス、安価に手に入る幸福(アルコールや薬物など)に染まっていってしまう。
努力した先に広がる世界に、夢を育てられないかなと思っています。
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