地方企業戦略 フェーズに合わせた人員配置
私は12年前に長崎県で会社を創業しました。
創業してから12年間数えきれないほど人員配置の変更を行なってきました。
創業期のがむしゃらフェーズと事業が確立されてきて仕組み化するフェーズ、その事業を大きく伸ばすフェーズでは当然必要な人材は違うと思います。
1人でも増減があれば組織は変わる
私は少々うざいかもしれませんが、組織は1人でも変わると昨日までの組織とは少なからず変わっていると考えています。
創業期に4名程度でやっていたとき、1人が退職したいという話になりました。
その翌日から3名になり、いつもの指示、いつもの営業、いつもの事務処理を行なっていましたが昨日までのようにうまくチームが機能していないように感じました。今ならその退職者の範囲をうまくカバーできていなかったということは容易に想像できます。
サッカー風なマネジメント
よく当社の役職者や講演会などで話すんですが、サッカーは11人対11人で試合をします。
(ちなみに私はサッカー初心者です。笑)
しかし時々、レッドカードが出て退場になる選手がいます。
そうなると10人対11人という状況で試合をすることになります。
この時に11人の時と同じ動きをする人はいないと思います。
そう感じて企業でも1名採用、1名育休、退職した際に細かな指示を出して人員配置の変更を行うようにしています。
フェーズによって人材の必要スキル・モチベーションが違う
当たり前ですが創業期は24時間365日仕事に没頭していました。
他の予定は入れずにほとんどの時間を仕事に使いました。
そのため、社員の方にも熱量を持ってチャレンジできる人を優先的に採用して役職をつけていきました。その役職者の熱量に引っ張られる形で他のメンバーも熱量を持って仕事をしていました。
実際に今の当社では考えられませんが10年前はほとんど誰も有給を取得せずに営業活動をしていました。(今ではあり得ません。念を押しておきます。笑)
そして30名ぐらいになり、事業規模が10億円ぐらいになると多様な人材がいてみんなが同じ価値観ではないので、仕組み化をして残業や属人性をなくすようにしなくては永続できないということに気づきました。
遅すぎ。笑
人員配置について
創業フェーズでは情熱があって事業を立ち上げてすごい会社を一緒に作ろうと奮闘してくれるメンバーが本当に必要です。
動きを良くするために想いも同じにする必要があるのですごい時間を共に過ごしてお互いを理解していくようにしました。
しかし売上5億円〜10億円ぐらいから仕組み化するようになると仕組みを作れる人や冷静に物事を判断したり、多様な人材をうまくマネジメントする人が必要になってきます。
創業期のメンバーがこのフェーズになって、やり方を変えることが会社にとって一番いいことですが、実際は全てがそうなるわけではありません。
創業期は将来絶対、役員クラスだろうなと思っていた人が、フェーズが変わっても社員に情熱の押し売りをすることだってあります。
あの時はこうだったと語り出したり、現状の社員の価値観を理解しなかったり、仕組み化せずに自分の力で予算達成に向かおうとしたりすることもありました。
そうするとリーダーを変えなければなりません。
昔から一緒に頑張ってきたから、、、
これは個人的には当然ある感情ですが、経営者としては躊躇すると次のステージに行けないと思います。
気がつくとすぐに20億から30億のフェーズが登場して社員数は50名を超えます。
ここでは細かく部署を作り、またその下に細かいチームを作りこみ、ノウハウを溜めていき属人性をなくして100億を目指していく。
ざっくりこんな感じではないかと思います。
なのでリーダーを含めて細かい人員配置をホワイトボードやPC画面で管理してベストな状態を保てるようにしています。
また地方企業では必ずしも理想とする人材(プロフェッショナル人材や経験者)が集まるわけではありません。
限られた人材(未経験者)をどう活かして事業を伸ばすかと言う点も非常に重要だと感じて日々、人員配置と睨めっこしています。