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ホラー映画探訪紀「仄暗い水の底から」

いつも仕事の真面目系の話をこのnoteでは書いてきましたが、実は僕は都市伝説とかホラー映画とかそういう類のものが非常に好きです。これからそれ関係を書いてみようかと思っているのですが、わかっています。この系の僕の好きな事系は皆さんにハマらないのを。でも気にしません。いいんです。

まず僕の大好きな日本のホラー映画をご紹介していくことにしましょう。

今回はジャパニーズホラー全盛期に生まれた超名作で、鈴木光司原作、中田秀夫監督の「リングコンビ」で世に送り出された名作「仄暗い水の底から」。

キャスト

松原淑美:黒木瞳、碇由貴子(幼児期)
浜田邦夫:小日向文世
松原郁子:菅野莉央(幼児期)、氷川あさみ
河合美津子:小口美澪

スタッフ

監督:中田秀夫
原作:鈴木光司
プロデューサー:一瀬隆重
脚本:中村義洋、鈴木謙一
音楽:川井憲次
主題歌:スガシカオ「青空」
制作:角川書店、日本テレビ放送網、バップ、オフィスオーガスタ、オズ
配給:東宝
ハリウッドリメイク:「ダークウォーター」

あらすじ

主人公の松原淑美は夫である浜田邦夫と離婚調停中で、娘の郁子と住むためのマンションを探すところから物語は始まる。内覧に行ったマンションは古く、薄暗く、雨漏り?水漏れ?が激しく、寝室の天井には妙な水シミが。さらにその時郁子は赤いバッグを見つける。

結局そこに引っ越す二人、引っ越ししてから天井のシミからは水が滴るが管理人はちゃんと聞き入れてくれない。郁子が転校した幼稚園では自由な方針といいつつ子供に厳しくあたる先生達、水漏れの対処をしてくれない大家と不動産屋の担当。生活の現実が重たい。

屋上で再び見つかる赤いバッグ、淑美と郁子に降りかかる様々な不思議な出来事・・・。やがて明らかになる、行方不明の女の子の存在。

僕的見どころ

黒木瞳の美しさ

2002年に公開された映画、20年前、当時40代前半の黒木瞳の美しさが際立つのは黒木瞳ファンとしてこの映画を見るのに十分な意味を持っている。マンション内覧のシーンで白いワンピースを着ていく辺りがストライクだ。すいません本当に。

ジメジメした雰囲気


映画全編に染み渡る水の描写を基本にした「強い湿気」と「水」が大きなテーマ。冒頭のシーンから大雨、幼稚園で郁子が淑美を待っている間も大雨、ジメジメした陰湿な雰囲気が物語全編に漂っている。

報われない主人公と深みのあるエンディング

ストーリー展開は離婚調停、広がる引っ越し先のマンションの水漏れ、淑美の周りの頼りない人々、母親と娘の愛情に割り込む何者かの存在。僕も娘を持つ身としてはなかなか穏やかに見るのが難しくなってきた本作だが、最後のシーンで高校生になった郁子役の氷川あさみが登場する事で、複雑な安堵の感情を得られるのが最後の救い。エンドロールに流れるスガシカオの「青空」が視聴者に対して、ある意味でのハッピーエンドを想起させるあたりがさらに深い。

ホラー映画としての魅力はもちろんだが、一人の女性の深い母性と娘への愛情の深さを感じる、意味深い映画だ。まさに日本ホラー映画史に燦然と輝く1本である。





貯水タンク

この映画では貯水タンクがポイントとなる。が、実は実際の事件や事故でも貯水タンクにまつわる話が存在する。有名なところでは、1977年の埼玉県秩父市での事件、2013年のLAでの事件、2022年の千葉県印西市での事件などが存在する。

いやーざわざわしますねー。





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