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自作曲解説文 飛翔する雁の群れ

2023年8月19日19時開演
和歌山県の田辺市立美術館で、「飛翔する雁の群れ」が再演されます。
小寺香奈(ユーフォニアム)
牛山泰良(エレクトロニクス)

https://www.city.tanabe.lg.jp/bijutsukan/exhibitions/R50708sengo.html?fbclid=IwAR1DU00E9p4anrkKDop-080gEqHu7H9ivj3l3Y0uogu-JJaLMSjMZcF3WiA_aem_AXN2MEcjcpAz-4HdzTo4QL2J1yTk1uc-YqEuMpuirXf8xh5uTya_lj31InspwQQ-n6k

今堀拓也(1978-):飛翔する雁の群れ(2013)   Takuya Imahori / Les oies sauvages en vol groupé  
2012年秋と2015年春に訪れたスウェーデンのゴットランド島でフィールドレコーディングしたガンの鳴き声を元に、スイスのジュネーヴ音楽院のスタジオでリアライズし制作した。ユーフォニアムはガンの鳴き声のイミテーションから派生したフレーズを元に書かれている。  ところで、魔法で小さくなった少年がガンの群れとともに旅をするセルマ・ラーゲルレーヴの児童文学「ニルスのふしぎな旅」は当地では紙幣のデザインにもなっており、広くスウェーデン国民に愛されている。池で飼いならされている鴨とは違って体型も大きな野生のガンの群れを実際にゴットランド島の岸辺で間近で目の当たりにし、ニルスの世界観を実感した感動を元に作曲した。
今回はエレクトロニクス・パートを大幅に改定し、ユーフォニアウムの音をその場で変調させるライブエレクトロニクスを多用している。全体としてユーフォニアムによる雁の鳴き声を模した表現と、バックトラックの実際の雁の鳴き声や水音とを、ライブエレクトロニクスが橋渡しさせるように務めた。


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