最近の記事

演奏会のチラシについて

日本のクラシック音楽の演奏会シーンにおいては、紙のチラシを配布するというのは2024年現在においても重要な宣伝手段の一つである。プロ、アマチュアを問わずソロや室内楽あるいは合唱などから、オーケストラやオペラなどの大規模公演に至るまで、あらゆる場面でチラシが活用される。 本稿ではチラシ作りや配布方法を解説し、またSNSでの宣伝についても併せて書いていく。 コンサートの企画を立ち上げるそもそもコンサートの企画を立ち上げるのは、大体1年前が適当である。 コンサートを行う目的によっ

    • 今堀拓也作曲個展 vol. 2

      以下の演奏会を開催します。 今堀拓也作曲個展 vol. 2曲目 Programme モーリス・デュリュフレ : フルート・ヴィオラ・ピアノのための前奏曲・レシタティフと変奏曲 op. 3 (1928) Maurice Duruflé : Prélude, récitatif et variations pour flûte, alto et piano op. 3 (1928) 今堀拓也 : フルート・ヴァイオリン・ピアノのための幻想ソナタ (1998) Takuya Im

      • オーケストラ・プロジェクト2024

        このたび、オーケストラ・プロジェクト2024という演奏会に、私の新作オーケストラ作品『交響曲第1番』を出品いたします。 オーケストラ・プロジェクト2024 「直感とイマジネーション〜AIと作曲家の現在」 【公演日】 2024年11月27日(水) 19:00 開演 (開場 18:00,18:15よりプレ・トーク)  【会場】  東京オペラシティ  コンサートホール 京王新線 「初台駅」東口下車徒歩5分 03-5353-0788 【曲目】(全曲初演) 森垣 桂一: ミス

        • ブラジル滞在記(外部リンク)

          2024年3月18日から5月6日まで、ブラジル、バイーア州、イタパリカ島の芸術レジデンス、インスティトゥート・サカタールに滞在しました。 この時の滞在記、およびここで書き上げた『交響曲第1番』について、ウェブマガジン『メルキュール・デザール』内のコーナー「五線紙のパンセ」に、3回にわたって寄稿しました。以下リンクからお読み下さい。

          ハンブルクでの自作演奏会

          2023年12月12日、ハンブルクのエルプフィルハーモニーにて、拙作のクラリネット協奏曲「鳥たちの対話 De Avibus Dialogum 」(2017年作曲)の改訂初演があった。リカルド・アッチャリーノ(クラリネット)、ヤルダ・ザマニ指揮、カンマーオルケスター・エルベによる演奏。この演奏団体はこのたび結成した新団体で、その第1回演奏会の1曲目が拙作ということになる。 指揮者ヤルダ・ザマニは、2017年に拙作の別の曲をヴィッテン音楽祭にてアンサンブルモデルン・アカデミーで演

          ハンブルクでの自作演奏会

          映画『ゴジラ -1.0』『生きない』コンサート『宮川泰×羽田健太郎 二人の宇宙戦艦ヤマト』

          (『ゴジラ-1.0』『生きない』に関して、音楽的ネタバレを含みます) 前記事 映画『ABYSS』『HOSHI 35/ホシクズ』『シン・ゴジラ:オルソ』 の続きで、最近見た映画について。 ゴジラ -1.0『HOSHI 35/ホシクズ』も怪獣映画だし、そこにきていた怪獣ファンはみんな『ゴジラ -1.0』の話題を口にし、映画館ロビーにはデカいポスターが飾られ、上映前の宣伝枠で予告編が流れていた。おまけに前回書いた通り『シン・ゴジラ:オルソ』を急遽見にいくことになり、見に行った映

          映画『ゴジラ -1.0』『生きない』コンサート『宮川泰×羽田健太郎 二人の宇宙戦艦ヤマト』

          映画『ABYSS』『HOSHI 35/ホシクズ』『シン・ゴジラ:オルソ』

          自分は作曲家なので、主にクラシック・現代音楽ジャンルで作曲家や演奏家の同業者の関連するコンサートには平均で月3回くらい、多い時は連日でも行くが、映画館には滅多に足を運ばず、普段は年に1, 2回である。では家で見るかというとこれも見ない。60, 70年代の古いフランス、イタリア映画、それもヌーヴェルヴァーグとかのまじめ系ではなくてルイ・ド・フュネス、コリューシュ、トト、リーノ・バンフィらのコメディ映画(日本だとクレージーキャッツやザ・ドリフターズのノリに近い)をYouTubeで

          映画『ABYSS』『HOSHI 35/ホシクズ』『シン・ゴジラ:オルソ』

          今堀拓也作曲個展 vol. 1 會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタル

          (English below) このたび「今堀拓也 作曲個展」を開催する運びとなりました。 ヴィブラフォン・打楽器奏者の會田瑞樹氏とエレクトロニクスの有馬純寿氏を迎えたコンサートです。 演奏会前半には、2021年に會田瑞樹氏の委嘱で作曲し、同年の會田氏のリサイタルで第1楽章のみ部分初演した「ブルックネリアーナ」を、全4楽章全曲初演します。 後半にはライブエレクトロニクス作品「錬金術」(加筆改訂初演)をメインプログラムとして演奏します。 この2曲を基軸とし、2020年のCD

          今堀拓也作曲個展 vol. 1 會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタル

          自作曲解説文 Harmonic Exercise of Layered Pulses (パルス層状和音の練習)

          2016年初演時の解説文 Harmonic Exercise of Layered Pulses (パルス層状和音の練習) この曲は昨2015年末にわずか1週間足らずで書き上げた。幼児や少年時代の習作を除けば、私にとって初めてのピアノ・ソロ曲にあたる。(その後、今年2016年に入ってから20分の大作を書いている。ただしそれは特定の献呈者に捧げており、また最終的にオーケストラ作品として仕上げているため、当面ピアノ譜の公開予定はない。) 作曲家という人生の道を選択しながら、その

          自作曲解説文 Harmonic Exercise of Layered Pulses (パルス層状和音の練習)

          自作曲解説文 飛翔する雁の群れ

          2023年8月19日19時開演 和歌山県の田辺市立美術館で、「飛翔する雁の群れ」が再演されます。 小寺香奈(ユーフォニアム) 牛山泰良(エレクトロニクス) https://www.city.tanabe.lg.jp/bijutsukan/exhibitions/R50708sengo.html?fbclid=IwAR1DU00E9p4anrkKDop-080gEqHu7H9ivj3l3Y0uogu-JJaLMSjMZcF3WiA_aem_AXN2MEcjcpAz-4HdzT

          自作曲解説文 飛翔する雁の群れ

          自作曲解説文 弦楽四重奏曲エレクトロニクス付き String Quartet with electronics

          String Quartet with electronics (2012) May 29. 2012 Quatuor TANA, Takuya Imahori (live electronics), at the Embassy of Japan in Brussel, Belgium The “Comment” for string quartet of the precedent article has just one minute, but this has 8 m

          自作曲解説文 弦楽四重奏曲エレクトロニクス付き String Quartet with electronics

          自作曲解説文 (ハンス・ウェルナー・ヘンツェの交響曲第2番への)コメント 弦楽四重奏のための Commentaire for string quartet (according to the Symphony no. 2 by Hans Werner Henze)

          Commentaire (2002) for string quartet (according to the Symphony no. 2 by Hans Werner Henze) premiered: Feb. 4. 2003 Quatuor Renoir, at the Festival Présence 2003 in Radio France, Paris, France (commissioned by Radio France) This is also it

          自作曲解説文 (ハンス・ウェルナー・ヘンツェの交響曲第2番への)コメント 弦楽四重奏のための Commentaire for string quartet (according to the Symphony no. 2 by Hans Werner Henze)

          自作曲解説文 下降気流 フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロのための Downdraught for flute, clarinet, violin and violoncello

          “Downdraught” for flute, clarinet, violin, violoncello (2002-03) Ken-ichi Nakagawa (cond.) Alter Ego (ensemble) 15 June 2003 Takefu International Composition Workshop 2003 (nominated Takefu composition award) As I explained in my precedent

          自作曲解説文 下降気流 フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロのための Downdraught for flute, clarinet, violin and violoncello

          自作曲解説文 時の環 16人のアンサンブルのための Circle of Time for ensemble of 16 players

          I will present little by little my over 40 works, alternately old and late one. At first, this is my work that was my debut in Europe, and since it I count my opus number as the 1st. It has been received Gaudeamus prize in the Netherlands i

          自作曲解説文 時の環 16人のアンサンブルのための Circle of Time for ensemble of 16 players

          自作曲解説文 時の渚 12人のアンサンブルのための Riva dell’ora for ensemble of 12 players

          Riva dell’ora (Shore of Time) for 12 players ensemble (2015) Carlo Rizzari (conductor) Ensemble Novecento 11 June 2015, at the Accademia Nazionale di Santa Cecilia di Roma, Italy As I said “to present alternately old and late”, I take this

          自作曲解説文 時の渚 12人のアンサンブルのための Riva dell’ora for ensemble of 12 players

          自作曲解説文 蔓 フルート、クラリネット、ピアノのための Vines for flute, clarinet and piano

          “Vines” flute, clarinet and piano (2011) premiered: Sep. 15. 2011 Moscow Contemporary Music Ensemble, at The 3rd International Contemporary Music Festival in Pharos Arts Foundation, Nicosia, Cyprus (commissioned by Pharos Arts Foundation) T

          自作曲解説文 蔓 フルート、クラリネット、ピアノのための Vines for flute, clarinet and piano