VOL.9「15分でわかる社会起業の一歩!その2!地域社会人大学院開校レシピ”一年間の軌跡”
1. 会ごとに振り返ってみよう
2-1 特別クラス
特別クラスとして初のZoomでの開催にチャレンジしてみました。
地域社会人大学院の目的と照らし合わせて、あまりZoomのようなオンラインでの開催には積極的ではなかったのですが、参加者からのご提案もあり、基本的にはなんでも柔軟に「まずはやってみよう!」の精神ですので、トライしてみました。まずはよかったことから4つ。
1. 普段は参加できない方も参加できるようになる
例えば、自宅にいながら小さいお子さんを育てているお母さん、遠方にいて興味があるが現地であるとなかなか参加できない、コロナで人と会うのが憚れる方などにとってはとても良いツールです。そういう方にも参加の喜びを感じられるのであれば補完的にもいい方法だと思いました。
2. 耳だけ参加などトライアル参加のハードルが下がる
「なんとなく興味はあるけど、知らない人ばかりだし、参加しにくいな」
「全部の時間は無理だけど少しの時間なら参加したいな」
私も自分のこととして振り返ると、Zoomは楽です(笑)。さまざまな区の講座などもオンラインで実施してくれているおかげで、家にいながら多くの講座を受けることができました。また都合の悪い時もすぐに“顔”を消せるので本当に便利です。(とても楽な格好での参加が可能です)
3. 未開催で間が空いてしまうことで参加習慣が弱まること、を抑止できる
これは、その通りであると思いました。振り返ると9月に立ち上げて、参加してくれた方がとても喜んでくださり、「次も!」というときにコロナの緊急事態宣言で冷水を浴びせられ、次はまた2、3ヶ月後みたいになるとやはり人のやる気も萎えてしまいます。「関係をつなげる(keep in touch with)」という趣旨において本当にやってよかったと思います。
4. 新しいテクノロジーの導入を参加者と共に楽しむことができたこと
私もそうですが、必要に迫られないとなかなか新しい技術の導入は物臭になるのが本音です。スマホ一台変えるのも正直億劫ではないでしょうか。
「別に必要はない、俺はいいよ」と言って、ついつい面倒なことを避ける傾向がどうしてもでてきます。今回のように、主宰者となって開催することにより、様々なことに気がつくことができます。例えば、画面越しであるとわずかですが時間差もあるので、普段のようなスピード感で会話をしないようにすること、笑顔やジェスチャー、相槌をより強く意識することなどです。(西洋人は得意ですね)
また、一人私の知人の年配の方に事前にZoomのお試し練習を行いました。
私の同世代の方々3名と年配の方1名と事前に練習をしたのですが、やはり最後まで年配の方はZoomの接続に苦戦していました。「声は聞こえるけど、映んないよー」など(笑)。
しかし、ついに入ることができた時のあの感動!「おー、見える、聞こえるー!!」
なんか、昔FAXが届いた時のあの感動、インターネットに初めてアクセスできた時のあの感動がまた思い出されました。
1番の敵は、「俺には必要ない、やらなくてもいい」という思い込みであると痛感しました。参加者の方からの声に素直に耳を傾け、偏見に囚われず、やってみて本当によかったです。御助言いただき、ありがとうございました。
次は課題というか、やってみて気づいたことです。
私は「課題」は前向きな言葉であると思っており、「改善余地」に他なりません。
1. 大人数、そしてまだ一度も会ったことのない方との対話には不向きか?
参加人数は10名程度でしたが、当然初めてお会いする方もいますので、まずは、会の温度感というか、雰囲気が掴みにくいなと感じました。
私はオンラインで海外の授業を受けたり、比較的オンラインでのコミュニケーションは、経験があるほうなのですが、やはり創造的なこと(議論するなど)や、つながりを作るのには少し困難があると感じます。
もちろん、つながりにもいろいろな種類があり、同じ趣味や、集まる目的が明確なコミュニケーションは、今までもオンライン、SNSなどのテキストベースのものなどかなり有効なツールとして機能しています。従ってまだまだ運営の工夫によりできることもあると思います。
2. スキルというかツールの不慣れさ
会社の会議でZoomなどの映像ツールを使用するようになって久しいですが、最近思うのは、Zoom向けの話し方、表情の映りかたなどに個々のスキルの差がでていると感じます。
私が一年半前に最初に気づいたのは、「自分の顔」のシミの多さでした(笑)。ほとんどの男性が(思い込みかもしれませんが…)こんなにしげしげと自分の顔を見る機会はないのではないでしょうか。すぐに「クワトロボタニコ」という楽天で一番人気の顔用ローションを人生で初購入しました(笑)。
それと、「相槌」です。通常の会話でも相槌がうまい、下手がありますが、Zoomですとより必要な技術です。日本人は真面目な方が多いので、顔が無表情に見えて読みとりにくいなって戸惑いました。
3. Wi-Fiなどの通信環境、及び家庭環境
家庭でのWi-Fi環境、個々の携帯電話の契約状況により、全ての方が均等に同等に受けられるものではない状況でありました。(自己の状況を中心に発想すると本当に盲点が多々あります。Wi-Fiはあるだろーみたいな思い込み)
例えば、一番安いパッケージで契約しているので動画通信を使えない、自宅にはフリーWi-Fiがないなどの制限がありました。また他の家族がいるので、家ではZoomはできないなど、やってみようと考えたことで見えた新しい課題も発見できました。これは必要なチャレンジであったと思います。
次回は3月7日(月)の配信を予定しております。お楽しみに!