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日本保守党クロニクル8 包囲網
かつて同じ釜の飯を食べた仲間であったはずの(カレー以外)飯山氏に連日糾弾されている日本保守党。
これまでは彼女1人が批判し続け、それを長谷川幸洋氏が援護射撃するという構図だったが、国政政党になった事がきっかけで、所謂保守系の論客達も、保守党に対する疑問や批判を投げかけ始めた。
中でも、教育学者で評論家の藤岡信勝氏の保守党への批判は言論界にインパクトを与えた。
藤岡氏は、昨年1月に逝去した保守界の巨人こと、西尾幹二のお別れの会での発起人を代表した人物で、その世界では名の知れた保守系論客である。その藤岡氏が、日本保守党に対して「壮大な詐欺」と切り捨てたのだ。
つまり「日本保守党は保守でも何でもない」と言う事だろう。
その藤岡氏は月刊WILLの4月号にて「日本保守党への公開質問状」を載せている。
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確かに、国政政党になってからの百田氏の「あさ8」やSNSでの発言は目に余るものがある。
少子化対策の案として、女性は大学進学させないとか、「あくまでSFとして」と断った上で、女性は30過ぎても独身なら子宮摘出させてはどうかといい放った。これには流石に有本氏が嗜めたが、世界中に発信しているYoutubeの生放送でこんな発言をしてしまったのだ。これが国政政党の代表の発言として世界中に拡散されてしまう事態となり、最初は「切り取りだ!」と抵抗していた百田氏だったが、大炎上の炎は収まらず、結局謝罪する事態に追い込まれた。
自分はこの頃に保守党から離れ、距離を置く様になった。
その後も自身のYoutubeで、友人にもらった日本刀を見せびらかして視聴者に恐怖を与えてまた炎上。スキンヘッドで本物の日本刀を振り回せばどう見えるか少し考えればわかりそうなものだ。この「幼児性」は前から有本氏等から「永遠の5歳児」といわれる通りのようだ。
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あくまで我見だが、百田氏は「異能」の持ち主なのだと思う。ある分野においては天才的な偉業を成し遂げるが、それ以外の言動には問題のある人物というのは世の中に一定数いるものだ。
今までは民間の一文芸作家として活動していた訳だから大した問題でははかったが、「公人」となった今では世間の厳しい目が向けられる。彼らの活動には政党助成金と言う我々の税金が投じられているのだから当然だ。
そんな日本保守党に、既存の保守勢力が非難の声を浴びせるのも無理からぬ事だ。
飯山陽
長谷川幸洋
藤岡信勝
月刊WILL
月刊Hanada
チャンネル桜(水島総)
ゆめラジオ
主だった所だけでも、これだけの言論人や出版社が今や日本保守党を向こうにまわしている。
少しずつ「日本保守党包囲網」が形成されつつあるのを感じるのは自分だけだろうか。
そんな風潮を感じ取ったからこそ、日本保守党の「用心棒」である猫組長が動いたのではないか。
世間の保守党に対する冷ややかな視線や批判から、百田氏有本氏を守るために、盾となって2人の前に立ちはだかった。だからこそあの月刊hanadaチャンネルで敢えて威圧的な態度で出演し、全ての批判を自分に向けさせる為に一芝居打ったのではないか。
ところが、放送中に想定外の事が起きた。
百田氏と有本氏が立て続けに番組放送中に生電話でHanadaに抗議したのだ。
2人を守るために立ちはだかった猫組長の前に、更に飛び出して矢を放った格好だ。
問題の月刊Handaチャンネル生放送から6日後の2月25日、猫組長はとらやの羊羹を手土産に飛鳥新社を再訪している。前回とは打って変わって和やかな雰囲気が伺い知れる写真だ。自分の考察はあながち間違いではないと思わせる。
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ともあれ百田氏有本氏とHanadaとの亀裂は決定的になった。時期を同じくして藤岡氏の質問状を掲載したWILLとも同様だ。
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そもそも月刊hanadaと月刊WILLは共に保守系でありライバル誌だ。その2誌が時を同じくして、一転保守党批判に舵を切ったのはなぜか。しかも新年度である4月号からだ。単なる偶然にしては出来過ぎていないか。
厳しい懐事情の出版社を「救済」するという口実で保守党を快く思わない勢力が暗躍しているのではないかと疑念を抱かずにいられない。
既存の保守勢力から「異物」と見なされ、批判の矢を受け続けている日本保守党。手負いの獣が凶暴になるのと同じ様に、先鋭化している彼らの言動は、更に自分自身の首を絞めてはいないか。
日本保守党の明日はどっちだ?