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起業家が愛した「禅」

スティーブ・ジョブズは「禅」に強く影響を受けました。
彼は19歳の時にインドで仏教に出会い、生き方に強く影響を与えました。
起業家としての"ハードシングス"を「禅」で乗り越えたのかもしれません。

"(ジョブズは)毎朝、毎晩、瞑想をおこない、禅を勉強し、時々、スタンフォード大学へ物理学や工学の授業を聴講にも行った。"

アイザックソン, W. (2011). スティーブ・ジョブズ (井口耕二訳). 講談社.

禅語のうち、私が特に好きなのは、「歩歩起清風」です。
「一歩一歩が清らかな風を起こすように、大変な時でも正しく爽やかに生きることで、周囲にも良い影響を与える」
という意味です。

このように本記事では、禅語とその解釈をご紹介します。

禅語(ZEN words)

冷暖自治
直接、自分の肌で経験しなければ、本当の理解はできない

勢不可使尽
最高潮の時にこそ、反省する。次の行動を考える

時時勤払拭
毎日こまめに邪念・悩み・執着を払う。悩みを後回しにしない

歩歩是道場
全ての瞬間が修行であると意識する。人は全ての瞬間を成長の糧にできる

随所作主 立処皆真
どんな環境でも、自分が主体性を持って動けばそれが世界の道になる。

無可無不可
すべきことも、正しいこともない(自由に生きるべき)

木鶏鳴子夜
何事にも動じず、超然とした態度こそが強さである

無功徳
見返りを求めず、自分を磨くために努力する

行住坐臥
日常のあらゆる動作(歩く、座る、寝る)から磨く

掬水月在手
水をすくえば反射した月が手に入るように、遠く思えることも手に入る

日々是好日
良い日も悪い日も愛する(見方次第)

雨奇晴好
晴れの日も、雨の日も、違った良さがある

滅却心頭火自涼
負の感情(怒・悲・苦)は外的要因ではなく、自分の捉え方次第
⇒ 心を無にすれば、どんな苦しみも感じなくなる

好事不如無
"良"にこだわって本質を見失ってはいけない

両忘
「善 or 悪」「正 or 誤」といった二元論を超越する

行雲流水
諸行無常(全て変わる・全て失う可能性もある)だから、
モノにも人にも執着しない

照顧脚下
人にアドバイスする前に、自分の現状をよく顧みる

柳緑花紅真面目
背伸びせず、ありのまま生きていれば、ありのままを美しいと思える

応無所住而生其心
こだわり・執着を捨て、心をコントロールした上で意思決定する

松樹千年翠
目立たなくても、変わらない美しさを持つものもある

規矩不可行尽
ルールで縛り過ぎるのは非効率

自灯明法灯明
他人やモノに頼らず、自分と真理を頼りに生きる

以心伝心
言葉ではなく、心と心で伝える。行動で示す。

喫茶去
難しく考えすぎず、現状を受け入れる。シンプルに考える。

明珠在掌
答えを探すのではなく、自分を見つめ直す。

雲水行脚
流れに身を任せつつ、常に修行を続ける姿勢をもつ

一日一生
毎日その一日が、自分の一生であるかのように、大切に・全力で生きる

歩歩起清風
一歩一歩が清らかな風を起こすように、
大変な時でも正しく爽やかに生きることで、
周囲にも良い影響を与える

仏教の基本的な考え方

断捨離=無相+無念+無住
 無相=外見に囚われない
 無念=外界からの刺激に惑わされない
 無住=モノに執着しない

坐禅=何が自分を構成しているか考える

三学(心を整える戒定恵)
戒:道徳的な規律を守ること
定:心を集中させ、精神を安定させること
恵:智慧を養い、真理を考えること

最後に

「直感はとてもパワフルなんだ。僕は、知力よりもパワフルだと思う。西洋の合理的思考は人間が生まれながらに持っているものじゃない。直感の力、体験にもとづく智慧の力だ。」

アイザックソン, W. (2011). スティーブ・ジョブズ (井口耕二訳). 講談社.

「じっくりと時間をかけて(自分の力を)落ち着かせ、捉えにくいものの声が聞こえるようになる。この時、直感が花ひらく。物事がクリアに見え、現状が把握できるんだ。ゆったりとした心で、いまこの瞬間が隅々まで知覚できるようになる。今まで見えなかったものがたくさん見えるようになる。」

アイザックソン, W. (2011). スティーブ・ジョブズ (井口耕二訳). 講談社.

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