ALGS CS LCQ Day2 書きなぐり速報

ここに居てはいけないチーム

札幌開催のチャンピオンシップ、そこへ向けての二枠を争うラストチャンス。
40チームのうち、20チームがファイナルへ進めない狭き門。
このロビーを一言で表せば、魔境である。本来ならばここにいてはいけない、実績と経験を積んだチームが混ざりこんでいたからだ。

HAOは本来ならばドイツプレイオフでファイナル進出、CSへの出場権を獲得できていたはずのチームスタッツを残しており、そのコンセプトもファイナルラウンドで結果を残しマッチポイントへ到達していたチームと似た部分がある。
SP1のプレイオフにおいて、強烈なバンガロールブラッドハウンドのファイトを肯定するメタゲームに過剰なまでに苦戦したHAO。しかしにSP2ではそのメタゲームへ適応し、少しの不運によってこの位置へ追いやられた。固まり切っていない周囲の(不適切かもしれない)動きに翻弄されただけなチームだ。
彼らはここにいてはいけないパワーを有していることは明らかであり、このAPACNにおいてFNATICに次ぐ力を有しているチームである。CS進出を決めているE36やCRに劣るとも……いや、確実に勝っているであろうチームであり、APACNをFNATICと共にリードしている現状唯一のチームである。

GHSprofessional、彼らも1tappyと4rufaという日本トッププレイヤーの飛車角を有している。IGLのMia.Kが離脱したという事情もあるが、KNにおいてはSP1でファイナル進出を成し遂げたチームだ。メンバー選出において過剰なまでに問題を抱え、コーチをプレイヤーInするまでに追い込まれ、本来ならばやる必要もないムーブを強いられた彼ら。コーチの不祥事も重なり、プレイオフでの結果も芳しくないもので……チャンピオンシップ出場権を逃しLCQへ回った。
当然のことながら、彼らもチャンピオンシップへの出場を本来ならば決定しているチーム……いや、プレイヤーだ。1tappy、4rufa、そして加入したTaida。彼らはアクシデントによってそのキャリアで足踏みをしただけであり、ここへ存在してよいチームではない。

NOEZ、satukiが加入する前にしても、現在にしても彼らは日本においてトッププレイヤーである。当然のことながら、ここに居ていいファイトバリューではない。SSGがLCQに出ているようなものだ。とんでもねえよ。

今回のAPACN LCQは、この3チームがLCQへ回ったことによる影響が多大に発生している。非常に難しい挑戦だ。
決してこのロビーで結果を残せなかったからといって、チャンピオンシップで結果を残せなかったと私は思えない。

視聴ができた、winners2とElimination Round2を書き殴る。
今回はチートMAPstreamがなく、詳細部分での理解度には劣る部分もあるがご了承願いたい。
そして、やっぱ俺つれェよ……という状態でアルコールに浸りながら書いているので……ちょっとその、雑い。

Winners Round2 世界を持ち込むHAO、追従するTIE

winnersround2のワールズエッジは、非常にプレイオフに似たロビー構成のゲームだった。
序盤こそ大きく外を回る動きも活路が見いだせたが、次第に外を回る動きは厳しくなっていく。中端や中が詰まり、そこでのファイトが安置内への移動へ繋がらない。密度が高いため、介入が早いからだ。

まだ外ムーブが通用した頃のゲーム。
徐々に中が詰まっていく、世界プレイオフのロビーに似た状況へ。
ストームポイントにおいても、大まかな推移は同じだ。

現在の競技シーンメタゲーム、クリプトとニューキャッスルを軸に動いている現在はプレイオフでも書き殴ったように、安置内、一枚内側でのアクションが非常に重要だ。
大きく外を回ったころには、中の勢力図が出来上がっておりアクションが間に合わず安置に押され苦しくなっていく。よって中端や中の争いに早期で加わることで、移動経路を確保していく必要がある。広くエリアを獲得する試みは難しいが、アクションで結果的に広いエリアが取れている(移動を邪魔されず、キルポイントも稼げる状況へ動かせている)ことが結果へ直結する。
初日においてはプレイオフとは違い、外チームも多かったためにそのような傾向はなかった。しかしに固くなる二日目からは狙ったか意図せずか、中が固くなった結果に訪れたロビーだ。
結果的にワンテンポ早いアクションが求められる、プレイオフのロビーに似たものとなっていった。

それについてはNOEZの大暴れが非常に影響していると考えており、まさしくプレイオフにてallianceやSSG、NotMoistとE36の格付け合戦に敗れたチームが中へ急いだのと同じ形だ。
同じく外チームであったり、外から苦しいポジションへ無理やりに入ってくるチームを”わからせ”ていったNOEZ。そのままにチャンピオンへ繋げ二連続で獲得するゲームも作るなど、そのパワーは圧倒的だった。
このような言い方はあれだが、そらそうであり、彼らは世界でそれができるチームだ。「メルトステラがsatukiになったから」ではない。そもそもにそれができた。
しかしに世界ロビー、外ムーブがそのままに外では厳しい状況になるにつれ安置の狭間で苦しむ試合が増えていく。派手な試合も作ったが、壊滅は基本的にファイトに敗北したことではなく安置の狭間に追いやられ不利を被ったこと。この部分はsatukiのいう短い準備期間であり、完全にこなすことはできないというそれだろう。ファイトでもノーダウン、クリーンで終わらせることが少ないのも、少々気にはかかる部分だ。

このロビーで輝きを放ったのはHAO、そしてTIE。
まさしくに世界プレイオフと同じ状況で、HAOはその力を存分に振るった。中からアクションを仕掛け、将来的な移動経路を確保しつつキルポイントを稼ぐ。固まり切って苦しくなった部分を狙うポジションへつければ、待っているのはご褒美のビッグゲームだ。
中へ急ぎ受け手へ回るだけのワットソンクリプトバンガロール構成では、最早防ぎきることはできず……中からアクションを仕掛けられることを利点としながら、それが生命線である部分をしっかりと果たしている。

驚きを与えてくれたのは、TIEだ。本来ならば彼らもプレイオフへ進出するにふさわしい結果をプロリーグで残している。しかしに惜しくもプレイオフ進出を逃し、そのロビーで戦うことはできなかった。
そのロビーで戦っていないはずだが、そのロビーへ見事に適応しているのだ。同じくワットソンクリプト構成を用いて、HAOと同じ内部からのアクションで大きく成績を伸ばしていく。研鑽と、想定の努力が大きく表れている。

Meteorも非常に素晴らしい。普段からMUSCLE氏などトップチームコーチからの評価が非常に高いチームだが、その前評判を証明している。内部で素早くポジションを作り、そこからに仕掛けていく姿勢で盤石なゲームメイクを見せた。

この動きに影響を受けたのが、KinotropeとXfactorz、REVERISEMAXだ。内部でポジションを作り、その場で中距離からエリアを主張し、安置収縮にかけて強引にスイングファイトのアクションをかけ移動する姿勢が目立った彼ら。そのファイト強度は素晴らしいものだったが、それまでに内部をHAOとTIEが強度を高く固めているために、移動……その近中距離な部分で弾かれてしまう。
特にKNがミラージュからジップラインで移動したシーンにその特徴が大きく表れていると思っている。先で待っているのがHAOでなければ、通用した移動だろう。
移動へのアクションがワンテンポ遅れていることを、彼らは見逃すことはない。そこを狙って動き、ひきつけ、ビッグゲームを作り上げていった。

結果的にこの部分へしっかりと対応できていたチーム、プレイオフのメタゲームを研究し、そこへ向けて合わせてきた動きのチームと、そこにハマったチーム、プレイオフ経験チームが抜けたのがwinnersround2だろうか。
特にニューキャッスルでポジションを作成し、ワンテンポ早くその位置へ移動するのにパスファインダーを用いたREjp(NewJ)の動きは特筆すべき工夫だ。突然のロール変更にも動じない強靭なフラッガーと、そこへ対応できるIGLのスキルが見事に表れている。

Elimination Round2 混沌のロビー、プレッシャーとの闘い

プレイオフロビーを再現し、その中で圧倒的な力を見せつけたチーム。そしてその中で結果を残したチームと、外で我がままに大暴れをしていたチームが抜けたこのロビー。
心を折らず、外で果敢にアクションを続け勝ち取ったチームがそこへ加わった結果として前回とは表情を大きく変えた。

中スカスカではないが、どこにもそれなりに自由のあるバランスなロビーへ。

その中でもこのレジェンドメタゲーム、ニューキャッスルとクリプトが軸である以上に基本構造は変わらない。内部でアクションを起こすことで、有利に繋がりやすい。
HAO、TIEに苦しめられたKN、XFactorz、RRXが彼らに邪魔をされることがなくなり、順調に成績を積み上げていく。

ゲームを大きく変えたのはGHSprofessional。
ワールズエッジの初戦、12killチャンピオンというビッグゲームを作り上げた彼らはロビーをリードする存在となる。
ほぼにround突破が決まり、プレッシャーから解放された彼らが力を発揮した。
元々にトッププレイヤーである3人を有しており、本来ならばここに居てはいけないチームである彼ら。プレイオフロビーに苦しんだNTH、適応さえ許されなかったGHSでの鬱憤を晴らすかのように、彼らは次々とアクションを仕掛け成功させていく。
ホライゾンまで用いた力のある構成(SOTENとの初動を見越していたこともある)で、ロビーのバイブスは上がり続ける。
そこに呼応するのはAREA310、FUNNYLOCOというノリのいいファイトチームだ。自由度のあり、介入がないと見るや次々に仕掛けを繰り返していく。
KNやREDRAMSもプロリーグのような動きを繰り出し、アクションに積極性が増していった。
そうすれば内部が空き、後半においても飛び込めるロビーとなっていく。RIGはその変化を見逃さず、しっかりと後半に内部へポジションを作っていくゲームプランで成績を安定させていく。

損をしたチームも多く、得をしたチームも多い。
しかしに結果というものは残酷で、ロビーというのはそういうものである。

明日はついに、二枠が決まる

恐らくに、ファイナルのロビーはプレイオフに近いものとなるだろう。
競技シーンウォッチャーとして、その結果からは目をそらさず……しっかりと見届けたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?