\なぜ、いま産業創出なのか/移住施策から力点をシフトした理由とは
猿払村は新産業創出に向けた挑戦をしています。内容としてはビニールハウスを活用した農業です。
村で、3年間の実証事業で事業モデルを構築し、新規就農や農業生産法人などの進出を促すことが最終的な目的となります。
副次的な効果として、既存の産品とのコラボレーションや食育への活用などへの活用も進めています。
既に、野菜やイチゴの学校給食への提供や保育園児の収穫体験も行なってきました。
今、なぜ新産業創出なのか。
遡ること8年前、私が現在の部署に配属された時に移住施策に力を入れていくという方針が出されました。
その方針に基づいて、移住体験住宅の整備、移住体験ツアーの実施、東京・大阪・名古屋での移住相談会への参加、東京での村単独での移住相談会の実施など行ってきました。
様々なPRから、移住体験住宅を多くの方に活用していただいて、より猿払村を知っていただくことや、移住を考えるきっかけとしていただきました。
実際に、移住体験ツアー参加者から移住者が生まれたり、移住相談窓口での相談から移住が実現することもありました。
ただ、就職先や収入面で断念する方が多いのも現実で、歯痒い思いを持っていました。
そんなところに、雇用創出、産業創出に向けた機運が高まったわけです。
いわば、産業創出が目的ではなく、人口を維持し地域の活力を維持させることが目的ということです。
持続可能なまちづくりに向けて、早めに手を打ち人口減少に一石を投じたいと考えました。
現在人口2,700人ほどの猿払村。決して、10,000人のまちを目指したいというわけではありません。
これは、私見ですが中学校のクラスを学年2クラス維持できる人数がいたら良いなと考えています。
中学校の各学年が2クラスずつあると、同学年での競争力が高まり、部活動での選択肢も増えます。
子どもたちの成長に大きな意味をもたらすと考えています。
私が中学生の頃は、人口3,100人ほどでしたのでそれぐらいいるとイメージに近くなるのかなと考えています。
実際には、全国的な人口減少に抗うことはなかなか難しく数百人単位で増やすことは容易ではありません。
ただ、何かを待っているだけでは、減っていくのをただ見ているだけになってしまいます。
そこで、既存の産業を振興するのはこれまで同様当然として、新たな産業に目をつけたわけです。
簡単な話ではないことは、明白です。なのでアイデアを思いついてから、カタチにするまでには多くの時間を費やすことになりました。
周囲や関係者への理解を得ることにも時間がかかりましたし、栽培する品種や手法を決定するまでにも紆余曲折を経てきています。
本当に多くの方に支えられてスタートした取組みなのです。
ただ、スタートすることはできました。挑戦させていただけることに感謝の気持ちですし、未来の猿払を左右する可能性がある仕事に携われていることにも感謝の気持ちでいっぱいです。
長く険しい取組みになりますので、着実に一歩ずつ進めて成果を出せるように頑張ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また、次の記事でお会いしましょう。
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