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バーチャルウォーターについて、つらつら考えてみた。

最近はバーチャルなものがやたらと増えてきました。

バーチャルリアリティー(VR)、バーチャルYouTuber、バーチャルアイドルなどなど。

バーチャルは仮想という意味で、実態を伴わないということですね。

さて、「バーチャルウォーター」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

これは「世界の水をもっと大事に使おうね」 という話に繋がってくるものです。

バーチャルウォーターに関して、以下引用です。

バーチャルウォーターとは、食料を輸入している国( 消費国) において、もしその輸入食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要かを推定したものであり、ロンドン大学東洋アフリカ学科名誉教授のアンソニー・アラン氏がはじめて紹介した概念です。例えば、1kg のトウモロコシを生産するには、灌漑用水として1,800 リットルの水が必要です。また、牛はこうした穀物を大量に消費しながら育つため、牛肉1kg を生産するには、その約20,000 倍もの水が必要です。つまり、日本は海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な分だけ自国の水を使わないで済んでいるのです。言い換えれば、食料の輸入は、形を変えて水を輸入していることと考えることができます。

出典:環境省

つまり、ざっくり言うと、直接海外から仕入れた水ではなくて、海外から輸入された食料を栽培または生育する際に使われている水のことを「バーチャルウォーター」と呼んでいます。

日本は輸入が圧倒的に多いので、大量のバーチャルウォーターを消費しているといえます。

そして、これが海外での水不足などに間接的に繋がっているため、決して無視することのできない問題かと思います。

では何ができるか?ということについて考えてみたいのですが、まず食料自給の観点から考えて、国内生産・消費を増やしていくか?となるとこれはとても現実的ではないと思います。

単収を上げる技術というのはある程度一巡した感がありますし、そもそも日本は面積が狭く、農業をやる人が減っている上に、人口も減っているという悪循環の状態です。

であればちょっと食生活を変化させてみるくらいしか実のところなかったりします。牛や豚などの肉を食べる回数を減らす、または無くすといったことです。牛や豚は育てるのに水を大量に使いますし、穀物も今や彼らを育てるために作っているようなものですから。

世界の食料問題もそのあたりからきていますし、環境への悪影響もあることからヴィーガン的な人も増えていたりします。

しかし、これらに取り組んでいったとしても、そもそも「輸入量減らします」が貿易として通用するのかといったところもあります。お互いに輸出したい産業があって、関税を妥協したりしながらせめぎ合いの交渉を行なっているわけで。

結局結論としては正直なところ無いわけですが、近々では少なくとも世界の人口は増えていき、それに伴って飢餓も増えていく可能性が高く、水不足や水質汚染もより深刻化していくと考えられますので、常に考え続けていくことが大切だと思います。

参考資料:

世界の水問題と私たちの生活 仮想水と Water Footprint の観点から

知ってる?日本の食料事情

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