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理想の老い方

「こういうおっさんになりたい」という明確な理想像がある。それは「月曜から夜ふかし」でお馴染みの桐谷さんだ。あの生き方は僕の最終形態だと思っている。

桐谷さんを知らない方のために一応説明しておくと、75歳独身男性で、日本株をたくさん持ってらっしゃる人だ。総資産でいうと5億はくだらないだろう。毎日大量に送られてくる株主優待を、株取引をしない土日の間に使い切ることに命をかけている。
「使うこと」が目的だから、自分の興味とかは度外視だ。ゴリゴリ女性向けのマッサージ店にも行くし、興味のない映画も観る。週末は必ずどこかへ行かないといけないのでとても忙しそうだ。

僕は根本として「認知症にはなりたくない」というのがある。何もかも忘れてしまうのが怖い。ボケまくって家族に迷惑をかけたくない。そのためにはある程度運動して、新しい刺激を受け続けることが大切なのだと思う。そこで、株主優待エンドレスツアー。最高だ。75歳になっても忙しくできるのは一部のごく限られた人間の特権だろう。

僕も株をかじっているものだから株主優待に関しては少しばかりの知識があるが、確かにおもしろい世界ではある。例えば僕は昨年からタカラトミー株を保有をしているのだが、これは息子がちょうどおもちゃに興味が出てきたタイミングで「タカラトミーモールの40%割引」がもらえるようになっている。3年間保有するとそういった優待コードが届くのだ。ありがたいことに今のところ株価も上がっている。

他にも、オリエンタルランドならディズニーランドのペア入場券、サンリオならピューロランドの入場券など魅力的なものは非常に多い。
「じゃあ任天堂はニンテンドーストアの割引か!」と普通の人なら考えるだろうが、任天堂は株主優待はなく配当金で一本で勝負している。そういう駆け引きもおもしろいよね。

基本的には100株保有からで株主優待は手に入るが、中には1株だけ保有でも送られてくる銘柄もある。ダイドーグループはまさにそれで、僕は3000円で買った1株を握りしめ、ドリンクが割引になるパンフレットを手に入れた。しかし結局「Amazonとか楽天でまとめ買いした方が安い」という結論になり、割引サービスは使うことなく株を売り、結果的に株価でも損をした。やはりまだまだ僕は桐谷さんに程遠い。桐谷さんなら損得勘定などせずにダイドードリンクを買っただろう。

自分ルールを作って、それを忠実に守るのが人生を楽しむコツだと思う。僕ならnoteを書くことがそれにあたる。めんどくさいよ。とんでもなくめんどくさいけど書き続けることしかたどり着けない場所が必ずあるし、読んでくださっている方から反応をもらえるのが嬉しい。
桐谷さんが自転車を必死に漕いで次の場所へと向かう姿勢を見るたびに、こういう風に生きなきゃなと思うのだ。

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松本拓郎
サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。