【最悪】チオビタのキャンペーン
大鵬薬品工業には心底がっかりしている。
事の発端は他でもなく、先月行われた「チオビタ・ドリンクキャンペーン」である。このキャンペーンでは、友達にチオビタドリンクプレゼントの応募URLを送信し、その人に応募してもらうだけ。それだけで、送る方に50本、受け取る方に10本、チオビタドリンクが無料で、しかも先着順でもらえるという触れ込みであった。
僕はこういうのはあまり好きではないのだが、嫁からの猛プッシュで「お父さんに送ってあげてほしい」とせがまれ、渋々応募した。自分にももらえるのだから悪い話ではない。それが11月6日のことで、8日に早期終了が発表された。僕はギリギリセーフで滑り込めたというわけだ。よしよし。最初こそ腰が重かったが、いざ完了したとなるとお得感があって嬉しい。
そして1ヵ月が経ち、応募したことすらも忘れかけていたところ、昨日こんなメールが送られてきた。
はっきりと「ご応募を無効にさせていただきました」とある。
ふざけんなあ!!!!!
何言ってんやがるんだ。僕は確実に早期終了が発表される前に申し込めたし、キャンペーンページも「応募したら確実にもらえる」みたいな書き方だったじゃないか。景品がリミットに達したならその時点で応募できないようにするべきだった。
チオビタドリンクよ、「愛情1本」で売っているからには、例えば1本分のクーポンを配るとかそういう粋な発想すらもないのだろうか。時代錯誤も甚だしい。俺、菅野美穂とくるりのあのCM好きだったんだぜ。裏切らないでくれよ。僕がどんな思いで義父にラインメッセージを送ったと思っているのだ。
昨今のサービスヤクザたちはインターネットの拡散力をなめている。ヤマダ積立預金の件も一緒だ。最短で12カ月で引き落としができ、実質年利18.5%というトンデモプランは、発表されるや否や申込者が殺到し、結局サービス自体が中止となった。お詫びポイントとしてヤマダポイントが3000ポイント支払われるそうだが、詫びているのになお「うちで消費しろ」という魂胆は見苦しい。
こういう時に思うのは、眼鏡を光らせ電卓を叩き、「んーちょっとこれはまずいですねえ」と会議の進行を止める人がいなかったのか、ということだ。大鵬薬品工業やヤマダ電機という大企業をもってしても勢いでキャンペーンを打ち立ててしまうことがあるのだな。
その点漫画アプリピッコマのキャンペーンはすごかった。友達をピッコマに会員登録させるだけでお互いに500円入るという大盤振る舞いだ。しかもそこから毎日無料漫画を読んだりするとプラスで何百円とかが入るようにできていたので、うちの奥さんなんかは漫画なんて全然好きじゃないのに、そのキャンペーンだけ7,000円くらいキャッシュバックを受けていた。
まずキャンペーンの名前がよかった。「総額3億円分のポイ活イベント」。キャッチーだし、何より分かりやすい。このキャンペーンに3億円ばら撒くのね、はいはい、3億円に達したらその時点で終了なのね。チオビタドリンクとはえらい違いだ。一応もう一回見とく?
もう最悪です。だいたいなんだよチオビタって。タピオカみたいな名前しやがって。それは違うか。
奥さんはキャンペーンが終了するなりアプリを消そうとしていたのでそれは叱った。「漫画を読みなさい」と。企業努力には敬意を払うべきだと思うのだ。だから僕はリポビタンDを買います!